ロレックス投資の基礎知識|最適なモデルやありがちな失敗についても解説

投資というと株券や貴金属などたくさんありますが、その中でもロレックスは安定性の高い資産として多くの投資家から注目されています。
加えてリセールバリューが高いことでも知られており、たとえば1975年に発売されたデイトナRef.6263(定価:約30万円)は、800万円以上で売買されるケースもあります

本記事ではロレックス投資について解説していきます。投資に最適なモデルや相場情報、よくある失敗などもご紹介するので、ぜひ最後までご覧ください。

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ロレックスは投資対象として優秀!

ロレックスを投資対象とするメリットはなんといっても高い安全性です。ロレックスは世界中で超高級時計として認識され、その知名度は他の時計メーカーに比べて群を抜いています。
どの国でもロレックスは一目置かれるブランドであり、世界各地のデパートに直営店が入っています。このような知名度とブランド価値の高さは、需要に繋がる要素のひとつです。

そんなロレックスですが、2008年のリーマンショックにより需要が大きく落ち込みました。その影響は大きく、当時140万円ほどの実勢相場であったデイトナ 116520は徐々に下落していき、2009年には100万円を切ってしまったのです。

しかしその後、中国市場での需要拡大等により下落していた価格が上昇していきます。多くのモデルは数ヶ月から数年ほどで元の価格に戻り、その後も一定の水準を保っています。リーマンショックの影響による暴落があったものの、その期間を除けばロレックスの成長は堅調といえます


ロレックス投資で重要なのはモデル選び

ロレックス投資の基本は、需要の高いモデルを購入しておき高値で取引されるタイミングで売却するという手法です。やみくもにロレックスを購入しても利益を上げにくいため、ロレックスの市場動向をチェックし、相場の上昇が予想されるモデルを選ぶようにしましょう。

ロレックスは投資対象として注目されていますが、元本の保証が不透明であり、元本割れを完全に防ぐことはできません。ただし、ロレックスは長期間市場価値が維持されてきたという実績があるため、数年後でも高値で売却できる可能性があります。人気モデルであれば8割以上で売却できるケースも珍しくありません。


ロレックス投資に最適なモデルと相場情報

ロレックスが投資に適していると言っても、どのモデルでもいいというわけではありません。投資に最適なのはステンレス製のスポーツモデルです。スポーツモデルの中でもデイトナ、サブマリーナー、GMTマスターはとりわけ人気が高く、リセール率が高い傾向にあります。

最近は金の相場が高騰しておりゴールド製のドレスモデルにも人気が集まっていますが、それでもステンレス製のスポーツモデルの方が相場やリセール率は高いです。

本章では、デイトナ、サブマリーナー、GMTマスターの特徴や相場情報をご紹介しますので、ぜひ参考にしてみてください。
※買取相場はあくまでも参考価格となります

【デイトナ編】キング オブ ロレックスと呼ばれる定番シリーズ

デイトナは別名キング オブ ロレックスと呼ばれ、ロレックスの中でも特に人気の高いシリーズです。海外でもその人気は凄まじく、現行モデルよりも生産終了モデルに人気が集中しています。アンティークモデルである「ポール ニューマン」は、国内外のオークションで500万円~2000万円もの金額で取引されることがあるほどです。

コスモグラフ デイトナRef.6263


Ref.6263

定価 26万7,000円 発売時期1970年~1988年
買取相場 ¥6,000,000~¥8,500,000前後

コスモグラフ デイトナRef.6265

出典:THE KEYSTON

Ref.6265
定価 38万円 発売時期1970年~1988年
買取相場 ¥6,000,000前後

ポイント
Ref.6263/6265は発売時期が同じペアモデルです。Ref.6263はベゼルがプラスチック製、Ref.6265はメタル製。プラスチックベゼルのRef.6263のほうが希少性が高く、市場相場が高い傾向があります。
デイトナはマイナーチェンジによる細かなディティールの違いが存在し、ものによって市場相場に差があります。各パーツがオリジナルの個体や生産初期の固体は、流通量が少なく入手困難なため高値で取引されています。

なお、生産初期個体に該当するのは、文字盤のデイトナ表記が大きい通称「ビッグデイトナ」や、デイトナ表記がないモデルです。

コスモグラフ デイトナRef.16520
Ref.16520
定価 65万円 発売時期1988年~2000年
買取相場 ¥4,000,000前後

ポイント

上記は、黒文字盤・A番(最終シリアルの1つ前)の市場相場です。16520は1999年に生産終了となっているため、最終シリアルはA番になります。しかし、2000年生産のP番モデルが市場で流通していたことにより、16520の最終品番はP番であることが通説となっています。A番・P番はその他のシリアルよりも希少性が高いため、投資対象としてはA番かP番がおすすめです。

また、1994年〜1995年に発売されたS番・W番の黒文字盤のインダイヤルが茶色く変色した、通称「パトリッツィダイヤル」が存在しました。こちらも非常に希少性が高く、300万円~400万円前後で取引されています。
以下のページではRef.16520の買取実績を掲載しておりますので、ぜひ併せてご覧ください。

コスモグラフ デイトナRef.116520

Ref.116520
定価 124万2,000円 発売時期2000年~2016年
買取相場 ¥3,000,000前後

ポイント
116520はマイナーチェンジをしながら、16年間製造され続けたロングセラーモデルです。最終モデルはコレクターズアイテムとなっており、モデルに関係なく相場が高騰しています。
上記は、黒文字盤・ランダム品番・鏡面クラスプの買取相場です。投資目的で購入するなら、年式が新しい最終モデルのランダム品番・鏡面クラスプが狙い目です。基本的には年式が新しいものほど価値が価値が高くなるため、製造年をチェックしましょう。

コスモグラフ デイトナRef.116500LN

Ref.116500LN
定価 175万7,800円 発売時期2016年~2023年
買取相場 ¥4,000,000前後

ポイント
126500LNが登場したことで、生産終了となった116500LNですがデザインは現行モデルと並ぶほどの価値を持ちます。デイトナの定番の配色である白文字盤に黒のインダイヤルを備えた通称「パンダダイヤル」を採用していることから、白文字盤の方が高値で取引されています
安定した需要のあるモデルであるため、今後も高水準で推移していくと予想できるでしょう。

現行モデル編

コスモグラフ デイトナRef.126500LN

Ref.126500LN
定価 217万6,900円 発売時期2023年~現在
買取相場 ¥4,200,000前後

ポイント
126500LNは、2023年に登場した現行モデルのデイトナです。旧作の116500LNとよく似たデザインですが、ムーブメントがCal.4131に変更されるなど、7年ぶりのフルモデルチェンジで大きく進化しました。まだ登場したばかりということもあり、中古市場に出回る数が少なく、買取相場も高めです。
デイトナはロレックスの中でも非常に人気が高いモデルのため、今後の相場動向に注目です。

【サブマリーナー編】ダイバーズウォッチの代表格

「サブマリーナー」は、ロレックスの中でも1、2を争う人気シリーズです。長い歳月の中でダイバーズウォッチの代表的シリーズへと成長しました。多くのレアモデルが存在することでも有名で中古市場でも高額で取引されており、時には通常の価格よりも数倍の値がつくこともあります。

生産終了モデル編

サブマリーナーRef.16610LV

Ref.16610LV
定価63万円 発売時期2003年~2010年
買取相場 ¥2,600,000前後

ポイント
2011年頃までは40万円台で手に入りましたが、生産終了後に価格が上昇しました。Ref.16610LVの中でもおすすめなのは「ライムベゼル」「ファット4」「ビッグスイス」のマーク1仕様のダイヤル。この3つは希少要素とされ、価値が年々上昇しています。
また、ベゼルの状態が良好であれば、買取価格が300万円近くなるケースもあります。Ref.16610LVの最新の買取価格は、以下のページをご覧ください。

サブマリーナーRef.116610LV

Ref.116610LV
定価 92万8,800円 発売時期2010年~2020年
買取相場 ¥2,700,000前後

ポイント
こちらのモデルは2020年に生産が終了して以降、約50万円ほど買取相場が上昇しています。このモデルは、新作発表に伴い相場下落が予想されていましたが、126610LVは黒文字盤を採用したことで下落どころか大きな相場の上昇に繋がりました。

現行モデル編

サブマリーナーRef.126610LN

Ref.126610LN
定価 148万1,700円 発売時期2020年~現在
買取相場 ¥1,900,000前後

ポイント
上記はステンレス製モデルの買取相場です。こちらは現行のサブマリーナーの中でもっとも人気が高いモデルで、定価も年々値上がりしています。中古市場での買取相場もそれにつれて上昇しており、もし定価で入手できたのであれば、すぐに売ってしまってもお得であると言えるでしょう。
126610LNをお持ちの方は、しっかり相場をチェックしておくことをおすすめします。

【GMTマスター編】鮮やかなカラーベゼルが特徴のパイロットウォッチ

GMTマスターは、異なる国の時刻を同時に把握することができる「パイロットウォッチ」です。GMTマスターⅠとGMTマスターⅡの2シリーズがあり、Ⅰでは2か国Ⅱでは3か国の時刻を表示できます。発売当初はサブマリーナーほど人気が出ませんでしたが、2007年のモデルチェンジを機にロレックスの定番スポーツウォッチとなりました。

生産終了モデル編

GMTマスターⅡRef.16710

出典:Uhrenworld München Center GmbH

Ref.16710
定価 約60万円 発売時期1990年~2007年頃
買取相場 ¥1,500,000前後

ポイント

発売当初は黒ベゼルが人気でしたが、近年は「ペプシ」の愛称で知られる赤青ベゼルがサブマリーナーの中で一番人気となっています。購入するのであればCal.3186が搭載されている個体や、スティックダイヤル(※1)やレクタンギュラーダイヤル(※2)と呼ばれるエラーダイヤルの個体がおすすめです。
※1 スティックダイヤル:GMT-MASTER IIの「II」に横棒がないフォントが使用されているダイヤル
※2 レクタンギュラーダイヤル:GMT-MASTER IIの「II」の上下が短く長方形のように見えるダイヤル


Cal.3186は、Ref.116710に搭載されていますが、まれにこの16710に搭載されている場合があります。Cal.3186搭載モデルの相場は、通常の2倍以上となります。
なお、シリアルナンバーにはZ番、D番、M番が存在し最終品番であるM番がもっとも希少価値が高いです。通常のM番で250万円前後、スティックであれば300万円前後で取引されています。

Ref.16710はシリアルや状態の違いで相場が大きく変わります。お持ちのモデルの買取相場を知りたい方は、以下のページをご覧ください。

GMTマスターⅡRef.116710BLNR

Ref.116710BLNR
定価 91万8,000円 発売時期2013年~2019年
買取相場 ¥2,000,000前後

ポイント
Ref.116710BLNRは2013年に発売されてから高い人気を誇っている1本で、GMTマスターⅡ人気の火付け役ともいわれています。
2016年頃から徐々に相場が上がりはじめ、2018年に廃番の噂が流れたことにより140万円前後まで上昇しました。廃番になってからは、190万円前後に到達。このモデルは相場の乱高下が激しいため、急いで購入せずに少し様子を見るのがおすすめです。

現行モデル編

GMTマスターⅡRef.126710BLRO

Ref.126710BLRO
定価 154万円  発売時期2018年~現在
買取相場 ¥3,000,000前後

ポイント
2018年発売のこちらのモデルでは、ロレックスファン待望の赤青ベゼルの「ペプシ」が復刻されました。
ブレスレットのデザインは、オイスターブレスとジュビリーブレスの2種類があり、ジュビリーブレスのほうが需要が高いです。華やかなジュビリーブレスは、デイトジャストやデイデイトといったドレスモデルに採用されることが多く、このようなスポーツモデルに採用されるのは稀です。
Ref.126710BLROは発売直後から人気があり、現行モデルの中でも高いリセール率を誇ります。2024年現在は、250〜300万円ほどで取引されています。ただし、今後も継続して生産されるため、流通量の増加に伴い相場が落ち着いてくる可能性があります。定価で購入できた場合は、常に売却を視野に入れておきましょう。

GMTマスターⅡRef.126710BLNR

出典:ROLEX

Ref.126710BLNR
定価 156万9,700円  発売時期2019年~現在
買取相場 ¥2,000,000前後

ポイント
こちらは前モデルであるRef.116710BLNRの後継モデルです。青黒ベゼルは通称「バットマン」と呼ばれ、前モデルが発売された2013年から高い人気を誇っています。こちらのモデルもジュビリーブレスとオイスターブレスの2種類があります。
2024年現在は定価より100万円以上の価格で取引されており、相場も年々上昇しているので売りどきです。Ref.126710の最新買取相場は、以下のページをご覧ください。

ロレックス投資でありがちなミスは?失敗事例や注意点とは?

こちらではロレックス投資でよくあるミスや、失敗しないためのポイントを併せてご紹介します。

プレミアモデルは回収できない可能性あり!購入は少しだけ考えよう

市場価格がピークに達している時計に投資するのはリスクが高いです。価格が上がり切っている時計に投資すると多額の資金が必要になりますし、将来的には価格が下がる可能性も考えられます
また需要がピークに達しているモデルは成長余地が限られていることから、投資にはあまり向いてないといえます。

基本的に購入は円高、売却は円安を狙う

ロレックスに限らず海外製の高級時計は円高のときに購入し、円安のタイミングで売却するのが基本です。円高のときはロレックスのような海外からの輸入品は安くなり、円安になると輸入品は高くなります。その影響を受けて、中古販売店・並行品販売店は円高のときに販売価格を下げます。

買取専門店にもさまざまありますが、ロレックスを売るならロレックスの買取実績が豊富なお店を選ぶのがおすすめです。ロレックス買取に精通したお店であれば、価値を見落とすことなく買取額に反映してくれます。

もし売りたいロレックスがアンティーク品だった場合、適正な販売価格を判断するのは非常に難易度が高いです。自分が使用していたロレックスが実はレア文字盤だったり、経年劣化かと思っていたら実は変色がよいとされる「変色レアモデル」だったりするケースもあります。買取店選びは慎重に行うようにしましょう。

購入したロレックスが中古品の場合は、メンテナンスに気をつけよう

何度も使用している時計の場合は、基本的にオーバーホール済みのほうが高く売れます。普段から丁寧にメンテナンスが行われているきれいな時計は、高く評価されやすいからです。
ただし買取前に必ずオーバーホールをしたほうがいいというわけではありません。オーバーホールにかかる費用は高額で、アップする査定額よりも高くつく可能性があるためです。

また、1980年以前に作られた「アンティークロレックス」に関しては、逆にオーバーホールをしていないほうが買取価格が高くなります。正規店でのオーバーホールは時計の機能回復を目的としています。文字盤や針、ベゼルなどに問題がある場合、現行品のパーツに交換されてしまい経年変化によるオリジナリティを失ってしまいます。よってアンティークとしての価値が落ち、買取額が低くなります。

ロレックスのオーバーホールについて詳しく解説している記事があるので、気になる方はこちらも併せてご覧ください。

時計のコンディションや付属品の有無も金額に左右される!

ロレックスを高く売るには、やはり時計の状態がよいことが大事です。「新品・未使用品」に関しては、以下の3点が特に重要です。

  1. コマ調整がされていないこと
  2. 保護シールがはがされていないこと
  3. 保証書の日付が2か月以内であること(最新モデルの場合)

生産終了モデルで上記の1と2に該当する場合は、買取金額が通常より数百万円あがる可能性があります。購入してから一度も使用しない人はなかなかいないので、生産終了モデルで「新品状態」を維持しているものはとても希少性が高いです。

使用済みの時計に関しては、風防・ベゼルに傷があるかどうかが重要なポイントになります。小さな傷であれば買取価格は大きく下がりませんが、深い打痕傷は研磨しても直せないため、買取価格が下がってしまいます。

また販売時についていた外箱や保証書、グリーンタグといった付属品があるかどうかも買取金額に大きく影響します。レアモデルであるほど付属品完備を求めるコレクターが多く、保証書の有無で金額が100万円近く変わるケースもありますので、特に保証書はなくさないようにしておきましょう

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投資向けのロレックスはデイトナ・サブマリーナー・GMTマスターがおすすめ

本記事では、ロレックス投資に最適なモデルやありがちなミスや注意点ついて解説しました。ロレックスの中でも投資に向いているモデルは、デイトナ・サブマリーナー・GMTマスターの3シリーズです。購入の際は、ご紹介した情報を参考にしていただければ幸いです。

買取に出す際には良質な買取店を利用するのがおすすめですが、どこを利用すればいいかわからないという方も多いでしょう。そこでおすすめしたいのが、弊社の「ブラリバ」です。

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