1月の誕生石として知られるガーネットは、鮮やかな赤色が魅力的な宝石です。しかし、ガーネットには赤色以外にもさまざまな種類があるのをご存知ですか?
この記事では、ガーネットとはどんな宝石か、また最近人気のベキリーブルーガーネットをはじめ、ガーネットの種類や価値について解説します。さらに、ガーネットの真贋を見分ける方法や、買取についての知識もご紹介するので、ガーネットについて詳しく知りたい方はぜひ参考にしてください。
目次
1月の誕生石ガーネットとは
1月の誕生石はガーネットだけで、他の誕生石はありません。ここでは、ガーネットの特徴や意味、産地などについて解説します。
ガーネットの特徴
ガーネットは美しい赤色の宝石として有名で、採掘する前の鉱石がざくろのように見えることから「柘榴石」(ざくろいし)という呼び名もあります。しかし、実はガーネットは赤だけではなく、無色透明からオレンジ、黄色、緑色、青色など多様な色をもつ宝石です。
宝石の硬さを示すモース硬度は6.5から7.5とされる比較的硬い宝石であり、ジュエリーによく使われます。また、屈折率は1.73から1.94の範囲にあり、輝きが非常に強い宝石です。宝石の中でもっとも輝きの強いダイヤモンドには及びませんが、ルビーやエメラルドよりは輝きが強いです。
ガーネットの石言葉や意味
ガーネットの石言葉には、以下のようなものがあります。ガーネットが持つ深い赤色から、情熱や愛情の強さをイメージしたものが多いです。
- 真実の愛
- 情熱
- 永遠の友愛
- 繁栄
- 実り
また、ガーネットは守護石としても知られ、身に着けることで旅の安全や健康を守るという言い伝えがあります。
ガーネットの産地と歴史
ガーネットは世界中で産出されていますが、とくにインド、アフリカ、オーストラリアが主要な産地となっています。
ガーネットは宝石のなかでもとくに古い歴史を持ち、5,000年以上前の古代エジプトから存在していたとされています。古代エジプトではファラオの首飾りにガーネットが使用され、遺体とともに貴重な財産として首飾りも埋葬されていました。
また、旧約聖書の創世記に記されている「ノアの方舟」にもガーネットは登場しています。この物語では主人公のノアが、神の神託によって大洪水からまぬがれたとき、ノアが身につけていたガーネットが、暗闇を照らし進むべき方向へ導いたといわれています。
現在もガーネットはジュエリーとして人気ですが、古くから多くの人々を魅了していたことが分かります。
ガーネットの種類と価値
ガーネットは、赤色以外にも豊富な種類を持つ宝石です。この章では、ガーネットの種類や、価値の高いガーネットの特徴について解説します。
ガーネットの種類
アルマンディンガーネット
アルマンディンガーネットは深みのある赤色が特徴です。流通量が多く、比較的安価で、ジュエリーやルースとして見かける機会が多い石です。
パイロープガーネット
パイロープガーネットは、バラのような鮮やかな赤色が特徴です。アルマンディンガーネットに似ていますが、パイロープガーネットの方がより鮮やかで透明度が高いという違いがあります。
パイロープガーネットも産出量が多く、現在ではアメリカやイタリアなど各地で採掘されています。また、16世紀から19世紀末までチェコのボヘミア地方が主産地だったことから「ボヘミアンガーネット」と呼ばれることもあります。
ロードライトガーネット
ロードライトガーネットは、紫がかった薔薇色のガーネットです。アルマンディンとパイロープの2種の成分が混ざり合うことで、独特の色合いとなっています。
とくに、紫に近い色味の「パープルガーネット」は希少性が高く高額で取引されています。
デマントイドガーネット
出典:Gembridge
デマントイドガーネットは、爽やかな緑色が特徴のガーネットです。オランダ語でダイヤモンドを意味する「デマント(Demant)」が名前の由来とされています。ダイヤモンドに匹敵する光の屈折率を持ち、ガーネットの中でも格別強い輝きを放つため、このような名前がつけられました。数あるガーネットの中でも、価値が高いもののひとつです。
グロッシュラーガーネット
出典:ANZA Gems
グロッシュラーガーネットは、アルミニウムを主成分としたガーネットです。濃い緑から薄緑色、オレンジ、無色透明などカラーバリエーションが豊かで、色によって呼び名が異なります。
【グロッシュラーガーネットの代表的な色と種類】
- 緑色:ツァボライトガーネットやグリーングロッシュラーガーネット
- 薄緑色:ミントガーネット
- オレンジ色:ヘソナイト
- 無色透明:リューコガーネット
スペサルティンガーネット
出典:Wikipedia
スペサルティンガーネットはオレンジや赤色が特徴の宝石です。この名前は最初の発見地であるバイエルンのスぺッサルト地方にちなんで、つけられたといわれています。スペサルティンガーネットは赤系ガーネットに分類されますが、宝石の中に含まれる成分によって色が変わるため、色の幅が広いです。
【スペサルティンガーネットの代表的な色と種類】
- 鮮やかなオレンジ色:マンダリンガーネット
- 濃いオレンジ色:タンジェリンガーネット
- 赤みの濃いオレンジ色:タンジェリンガーネット
ベキリーブルーガーネット
ベキリーブルーガーネットは、光の条件によって色が変わるという珍しい特徴を持つガーネットです。自然光の下では青色を示し、人工光の下では紫色から赤色に変わることがあります。
1990年代後半にマダガスカルのベキリー地域で発見され、その希少性と魅力的な色合いから、近年人気が高まっているガーネットの一種です。
価値が高いガーネットの特徴とは?
ガーネットの価値は、主に色、透明度、希少性、産地によって決まります。ガーネットは種類も多く、産地も世界中にあるため、価値も品質によって大きく変わります。
ガーネットの中でも価値が高いとされるのは、主に以下のような条件です。
【価値の高いガーネットの例】
色:深く鮮やかな色合いで、色ムラがなく均一性の高いもの
透明度:透明度が高く、輝きが強いもの
希少性:デマントイドガーネットやベキリーブルーガーネットなど
産地:ボヘミア地方やロシア、マダガスカルなど
ガーネットが本物か偽物かの見分け方
ガーネットのジュエリーをお持ちの方の中には、宝石が本物か偽物か気になる方もいるでしょう。この章では、下記のチェックポイントを元にガーネットの本物と偽物の見分け方をご紹介します。
【ガーネットの偽物を見極めるチェックポイント】
- 不純物を含んでいないか
- ひび割れなどの欠陥がないか
- 硬さや透明度、色
- 販売価格は適正かどうか
不純物の有無をチェック
本物のガーネットは天然石なので、内包物や結晶、ヒビ割れといった不純物が全くないものはほとんどありません。まれに、純度が非常に高く、不純物がほとんどないガーネットもありますが、そういったものは非常に高額です。
虫眼鏡や顕微鏡で拡大して見たときに、不純物がなかったり、色が鮮やかすぎる場合は、まずガラスか合成石であることを疑いましょう。
販売価格をチェック
ガーネットは価格帯の幅が広い宝石のため、注意が必要です。
ガーネットのなかでも不純物が多いものや透明度が低いものは価値が低く、本物でも安価で販売されていることがあります。また、価値が高いとされる透明度が高く色の濃いガーネットがあまりにも安く売られている場合は、偽物の可能性が高いため、購入する際はよく確認しておきましょう。
ガラスとこすり合わせてみる
ガーネットはガラスより高い硬度を持つため、ガラスとこすり合わせるとガラスのみに傷がつきます。そのため、ガラスに傷がつかなかった場合は偽物の可能性が高いでしょう。
専門機関による鑑定
ガーネットの真贋を確実に判断するもっとも確実な方法は、専門機関による鑑定を受けることです。GIA(米国宝石学会)やCGL(中央宝石研究所)などの信頼できる機関は、宝石の真贋を正確に評価することができます。
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1月の誕生石 ガーネットは色の種類が豊富
本記事では1月の誕生石であるガーネットの石言葉や効果、歴史などについて解説しました。ガーネットには、赤色のアラマンダイトや緑色のツァボライトなど、さまざまな種類があり、価値を判別するのが意外と難しい宝石です。
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