この記事では、6月の誕生石の意味や特徴、お手入れ方法などを解説します。6月の誕生石について知りたい方は、ぜひ参考にしてください。
目次
6月の誕生石は真珠・アレキサンドライト・ムーンストーン
6月の誕生石は「真珠」「アレキサンドライト」「ムーンストーン」の3つです。もともと6月の誕生石は真珠とムーンストーンの2つでしたが、2021年に、全国宝石卸商協同組合によって63年ぶりに日本の誕生石が改訂され、アレキサンドライトが追加されました。
6月の誕生石はどれも個性的な特徴があり、とても人気のある宝石ばかりです。ジュエリーとしても魅力的なので、6月生まれの方以外からも需要があります。
6月の誕生石「真珠」とは?
真珠(パール)は、世界各地の海や河川で採取される宝石です。冠婚葬祭などのシーンで活躍することが多く、幅広い年代の女性たちから愛され続けてきました。ここでは、真珠の特徴や意味、産地など、真珠に関する知識をご紹介します。
真珠の特徴
真珠は天然の炭酸カルシウムを主成分とする有機体の宝石であり、海水や淡水にいる母貝のなかで形成されます。貝の体内で生成されるため「生体鉱物」とも呼ばれています。
真珠には天然真珠と養殖真珠の2種類に分類されており、現在市場に出回っている真珠の多くは人工真珠とされています。養殖場で生成されている真珠は栄養素が豊富な環境で育つことから、天然真珠と比較してもサイズが大きく、綺麗なかたちになりやすいのが特徴です。天然真珠も養殖真珠も成分は同じなので、どちらも本物の真珠として扱われます。
また、真珠は取り扱いに注意が必要な宝石です。真珠の主成分である炭酸カルシウムは塩分・酸に弱いため、真珠は汗や柑橘類、酢に触れると光沢を失ったり溶けてしまうことがあります。
真珠の産地と種類
真珠の種類は母貝によって変わるため、採れる地域で種類が異なってきます。産地によって異なる美しさが楽しめるのも、真珠の魅力のひとつです。
あこや真珠
【産地:日本(三重県、愛媛県、九州地方)】
多くの日本人が「真珠」と聞いて思い浮かべる白色の真珠は、あこや真珠のことです。大きさは1mm〜10mmと真珠としては一般的なサイズで、主に日本の養殖場で生産されています。あこや真珠は繊細で美しい輝きが魅力で、真珠のなかでもとくに人気があります。
マベ真珠
【産地:日本(奄美大島)・フィリピン】
マベ真珠は、マベ貝から生まれる半円の真珠です。独特の強い光沢があり人気の高い真珠ですが、品質のよいマベ貝が少ないため希少性が高いです。
南洋真珠
【産地:オーストラリア・タヒチ・フィリピン・インドネシア】
白蝶真珠、黒蝶真珠、南洋ゴールド真珠は南洋真珠の一種です。白蝶真珠はオーストラリア、黒蝶真珠はタヒチ、南洋ゴールド真珠はフィリピンやインドネシアで採れます。
最大の特徴はその大きさで、20mmに達する大珠もあります。白蝶真珠は白やクリーム色、黒蝶真珠は黒やグリーン、グレー系の色合いが多いです。白蝶真珠のなかでもゴールド系の色のものは、南洋ゴールド真珠と呼ばれます。
淡水真珠
【産地:中国】
淡水真珠はその名のとおり淡水で養殖された真珠です。1つの母貝から最大10個の真珠が採れるため、リーズナブルな価格が特徴です。色や形もさまざまで、気軽に楽しめる真珠として親しまれています。
真珠の石言葉や意味
真珠の石言葉には「純粋・謙虚・健康・長寿・富」などがあります。
冠婚葬祭では真珠のジュエリーが用いられることが多いですが、「純潔」の意味が込められている真珠を身につけることで、親しい人を想う純粋な気持ちを表しています。また、母貝の内側で真珠が育つことから、古くから安産祈願のお守りとしても大切にされてきました。
真珠の語源と歴史
「真珠」はパールの和名であり、語源としては山でとれる美しい石を「玉」、海でとれる石を「珠」と呼び、そこから名づけられたとされています。パールの語源は「洋梨」を意味するラテン語の「perla」や二枚貝という意味の「perna」からつけられたなど諸説あります。
真珠の起源は紀元前3200年頃に食用に採取した貝の中から偶然発見されたことが始まりとされており、紀元前1500年頃には真珠について明確に記されている文献が発見されるようになりました。日本では、邪馬台国の卑弥呼の娘が魏の王に白珠を5000孔献上したと「魏志倭人伝」に記されています。
6月の誕生石「アレキサンドライト」とは?
アレキサンドライトは2021年に新たに6月の誕生石として追加されました。光の種類によって色が変わる珍しい性質があり、産出量も少ないため希少性の高い宝石です。
アレキサンドライトの特徴
アレキサンドライトはクリソベリルという鉱物の一種です。クリソベリルの中でも変色効果のある宝石が「アレキサンドライト」と呼ばれます。非常に希少性が高い宝石のため、パライバトルマリン、パパラチアサファイアとともに「世界三大レアストーン」に数えられています。
アレキサンドライトは天然光に照らされると緑・青緑などの緑がかった色合いになり、ろうそくなどの人工的な光では深紅・紫・オレンジなど赤みが強い色を放ちます。このことから「昼のエメラルド」「夜のルビー」とも呼ばれており、2つの顔を持つ宝石として多くの人気を集めています。
アレキサンドライトの中でも、光の筋が入ったキャッツアイ効果が見られるものは「アレキサンドライトキャッツアイ」と呼ばれています。
アレキサンドライトは、加熱や放射線照射などの人工処理を施すと、変色性が失われるという変わった特徴があります。そのため、アレキサンドライトは天然ものしか存在しないという点も、人気の理由です。
アレキサンドライトの産地
現在のアレキサンドライトのほとんどはブラジルやスリランカ、東アフリカで発掘されています。従来は主にロシアで採掘されてきましたが、すでにロシアのウラル山脈では大半の鉱石が採掘されてしまっており、現在ではほとんど枯渇状態にあるのが現状です。
ブラジルやスリランカでもある程度上質な宝石が含まれていますが、かつて19世紀のロシアで発掘されたものほど強い変色効果のある宝石は発掘できていません。
アレキサンドライトの石言葉や意味
アレキサンドライトの石言葉は「情熱」「誕生」「光栄」「秘めた思い」です。まわりに流されず自分の信念を貫く強さや、良好な人間関係を維持するための柔軟さをもたらしてくれる宝石といわれています。
またアレキサンドライトが二面性という性質を持つことから、個性や独創性を発揮させる効果もあるとされています。自分の個性や独創性を大切にしたい方や、自分らしさを貫きたいという方にぴったりの宝石といえるでしょう。
アレキサンドライトの語源と歴史
アレキサンドライトは、1830年10月にロシアのウラル山脈にあるエメラルド鉱山で発見されました。「アレキサンドライト」という名前は、当時の若き王位後継者である「アレクサンドル2世」が由来とされており、1842年ごろから正式に「アレキサンドライト」と呼ばれるようになります。
また、アレキサンドライトから発光される色の緑と赤が、当時のロシア帝国の軍旗の色を表していたため、アレキサンドライトはロシアでは「皇帝の宝石」と呼ばれていたこともあります。
6月の誕生石「ムーンストーン」とは?
ムーンストーンはフェルドスパー(長石)の一種で、「シラー」と呼ばれる美しい光学効果を持つ宝石です。まるで月光のような神秘的な輝きが特徴で、多くの人から愛され続けています。
ムーンストーンの特徴
ムーンストーンは特定の宝石ではなく、長石(フェルドスパー)という鉱物グループの一種です。
ムーンストーンの最大の特徴は、光の当たり方により青や白の輝きを放つ「シラー」と呼ばれる光学効果です。光の加減により石の表面がぼんやりと淡い輝きを放ちます。
ムーンストーンというと白っぽい半透明の宝石を思い浮かべる方も多いと思いますが、ほかにもグリーン、イエロー、オレンジ、ブラウンなど豊富なカラーバリエーションがあります。その中でもとくに知名度が高いカラームーンストーンは、以下のものです。
- レインボームーンストーン
- ブルームーンストーン
- ロイヤルブルームーンストーン
このうち、レインボームーンストーンとブルームーンストーンは「ラブラドライト」という鉱物に分類されます。
宝石の中に含まれる成分によってシラーの色や名称は異なり、多数の色のシラーを放つものはレインボームーンストーン、青いシラーを放つものはブルームーンストーンと定められています。
また、ロイヤルブルームーンストーンは、ラブラドライトではなく「ペリステライト」という鉱物の一種です。ペリステライトとは、アルバイトとオリゴクレースの成分を持つ鉱物のことを指します。見た目はブルームーンストーンと非常に似ていますが、全く異なる鉱物です。
ムーンストーンの産地
ムーンストーンの原産地として有名なのはインド、スリランカ、タンザニアです。ほかにもブラジル、マダガスカル、ミャンマー、アメリカなど世界各地で採掘されています。
かつてはスリランカがもっとも重要なムーンストーンの産地でした。産出量や品質を見てもスリランカの右に出る国は存在せず、とくにミルキーなブルーシラーが魅力的なロイヤルブルームーンストーンは、希少価値が非常に高く人気の宝石です。しかし1980年代後半になりスリランカの採掘量が激減し、現在ではインドが世界最大のムーンストーンの産地となっています。
ムーンストーンの石言葉や意味
ムーンストーンの石言葉には「健康」「幸運」「恋の予感」など、愛や幸運にまつわる意味が込められています。ムーンストーンには月の力が宿っていると信じられており、月が放つ優しい光が人の体の調子を整えたり、幸運が舞い降りるきっかけをもたらしてくれるとされています。
また中世ヨーロッパでは恋愛成就にもご利益がある石と信じられており、恋人同士がムーンストーンをお互いに贈り合う風習があったことから「恋人達の石」としても親しまれてきました。
ムーンストーンの語源と歴史
ムーンストーンが月の力を秘めた宝石として人々に認知されるようになったのは紀元前1世紀頃とされています。
インドでは太古の昔より月の神の聖なる石とされ、ヒンドゥー教の神話では「月の光が固まってムーンストーンができた」とされています。また中世ヨーロッパのローマやギリシャでは、月の神様ルナと関わりがあるともいわれているなど、ムーンストーンは多くの文化で月に由来した名前で呼ばれていました。
ムーンストーンは元々ギリシャ語で月を意味する「セレニテス」や月の泡の石を意味する「アフロセレーノン」などと呼ばれていました。「ムーンストーン」という名前が知られるようになったのは1600年代で、宝石の表面に月の光のような神秘的な光をまとうことからその名がつけられたといわれています。
6月誕生石のお手入れ方法
宝石は、それぞれ取り扱いや洗浄の仕方などお手入れ方法が異なります。ここでは、6月の誕生石のお手入れ方法をご紹介します。
真珠のお手入れ
真珠は鉱石ではなく、貝から生まれる有機質宝石です。柔らかい部類の宝石で変色もしやすいため、慎重に取り扱う必要があります。
真珠は主に炭酸カルシウムでできており、熱や水分、酸性のものに弱いのが特徴です。そのため洗剤を使用した水洗いは避け、柔らかい布で乾拭きするのがもっとも効果的なお手入れです。頑固な汚れがついている場合は、ぬるま湯で固く絞った柔らかい布で拭いたあと、乾拭きを忘れずに行いましょう。
自宅で簡単に宝石を洗浄できるアイテムとして最近普及している「超音波洗浄」は、真珠にダメージを与えるためおすすめできません。
また、真珠は紫外線や湿気が苦手です。真夏に何時間も着用したまま屋外で過ごしたり、湿気が多い場所や直射日光の当たる場所で保管することは避けましょう。着用する際は変色を避けるため化粧品やハンドクリームがつかないよう、清潔な手で触るようにしてください。
アレキサンドライトのお手入れ
アレキサンドライトは比較的硬度が高く、耐久性に優れている宝石です。
普段のお手入れとしては、こまめに柔らかい布で乾拭きするのがおすすめです。汚れがひどい場合には、中性洗剤を薄めたぬるま湯で洗浄するのも可能です。その際には、乾拭きを忘れないように注意しましょう。
またダメージが懸念される超音波洗浄やスチーム洗浄などに関しては、短時間の使用であれば安全とされています。ただし長時間使用するとほかの宝石同様に傷つけてしまう可能性があるので、取り扱いの際には注意が必要です。
ムーンストーンのお手入れ
ムーンストーンは鉱物の薄い層が折り重なるようにしてできています。熱や衝撃で簡単に割れてしまう恐れがあるので、慎重に取り扱う必要があります。
洗浄方法に関しては、基本的に真珠と同じように柔らかい布で優しく拭き取ることが推奨されています。なるべく身につけたあとは毎回柔らかい布で乾拭きする習慣をつけておくとよいでしょう。汚れが頑固な場合は、少量の石鹸水でクリーニングし、すぐに乾拭きをしておくのがおすすめです。
非常にデリケートな宝石なので、超音波洗浄やスチーム洗浄は適していません。
6月の誕生石は高価買取が期待できる!
6月の誕生石である真珠、アレキサンドライト、ムーンストーンはそれぞれ個性がある宝石で、中古市場において高い人気を誇っています。
6月の誕生石は、宝石・ジュエリー専門の買取業者に査定してもらうのがおすすめです。買取業者を選ぶ際には、宝石に関する豊富な買取実績があり査定士の質が担保されている業者を選ぶようにしましょう。その業者のホームページを見ればどれくらい力を入れているか、買取実績が豊富かが一目で把握できます。
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6月の誕生石は個性的な宝石が揃う
幅広い年代から支持を集めている「真珠」、二面性の輝きを放つ「アレキサンドライト」、アデュラレッセンスが魅力的な「ムーンストーン」と6月の誕生石はそれぞれがほかの宝石にはない魅力を持っています。
買取相場でも高い需要があるため、使用する機会がない6月の誕生石ジュエリーがあれば、この機会に査定金額を確かめてみるのはいかがでしょうか。