一生物のアクセサリーとして愛用されるゴローズのアクセサリー。その魅力の源泉は、歴史に裏打ちされた意味合いと、デザイナー『高橋吾郎』氏が吹き込んだ独創性にあります。
この記事では、そんなゴローズの魅力について詳しく解説していきます。ぜひ最後までご覧ください。
目次
ゴローズとは
ゴローズとは、1956年に『高橋吾郎』氏(以下、吾郎氏)によって創設された日本のジュエリーブランドです。その独自のデザインと手作りの技術は、インディアンジュエリーを基盤としており、ネックレス、リング、ブレスレット、レザーアイテムなどのアイテムを展開しています。品質の高さとデザインの独自性から、ゴローズはファッション愛好家や著名人に支持されています。
ゴローズの歴史
こちらではゴローズの歴史と創設者である『高橋吾郎』氏(以下、より吾郎氏)の背景について詳しく解説します。
アメリカ人の影響でレザークラフトを始める
吾郎氏は1939年、東京の十条に生まれ、幼少期からインディアン文化に興味を持っていました。高校生の頃、横須賀に駐留していたアメリカの兵士と出会い、レザークラフトを学び始めました。
彼はアメリカ兵が帰国した後も独学で技術を磨き、1966年に青山にアトリエを構えます。こうして、吾郎氏はゴローズの創業に向けて歩み始めました。
表参道(原宿)にゴローズをオープン
吾郎氏は青山のアトリエで、世界を牽引するファッションデザイナーたちと交流しながら、シルバーアクセサリーやレザークラフトの制作に没頭していました。そして1972年、青山からファッションの聖地といわれる表参道(原宿)に拠点を移し、ゴローズをオープンしました。この店舗は現在も健在です。
渡米しインディアンから彫刻を学ぶ
アメリカのインディアン文化に傾倒していた吾郎氏は、ショップを移転した後も幾度なく渡米しました。そこで現地のインディアンであるサウスダコタ州のラコタ族との交流を深め、シルバーアクセサリーの彫刻を学ぶ機会を得ました。
この経験は吾郎氏にとって、重要な転機となります。
インディアン名「イエローイーグル」を授かる
吾郎氏は、ラコタ族との出会いを通じてインディアンの伝統的な儀式「スウェットロッジ」を体験しました。1979年には、さらにラコタ族の神聖な儀式である「サンダンス」に挑戦しました。このサンダンスは、4日間にわたり食事や飲み物を断ち、眠ることも許されず、ドラムの音に合わせて大地を踏み鳴らし続けるという過酷な試練です。吾郎氏は最終日に行われる厳しいピアッシングの儀式も乗り越え、日本人として初めてインディアンと認められました。
この試練を経て、吾郎氏は「イエローイーグル(東から来た鷲)」というインディアンネームを授かりました。この名前には特別な意味が込められています。東は新しい始まりを象徴し、鷲はラコタ族にとって神聖な存在です。儀式を通じて得たこの名前は、吾郎氏の新しい始まりとラコタ族との深い結びつきを示しています。
吾郎氏はこのインディアンネームを大変誇りに思っていました。フェザー、イーグル、メディスンホイールといったゴローズの名作は、吾郎氏とネイティブインディアンとの深い結びつきから生まれたものです。
吾郎氏の思いは受け継がれる
貴重な経験を終えた吾郎氏は、その後も創造力を発揮し、イーグルやフェザーなど多くの代表作を生み出しました。彼はまさに日本におけるインディアンジュエリーのパイオニアでした。
残念ながら吾郎氏は2013年に亡くなりましたが、その思いや技術は「ゴローズファミリー」と呼ばれるスタッフや家族に受け継がれ、守られています。現在もゴローズはその独自性と高い品質で支持を集め続けています。
ゴローズが人気な4つの理由
3章では、なぜゴローズの人気が高いのか、その秘密に迫ります。ゴローズファンでさえ知らなかったような秘話もあるかもしれません。ぜひ最後までご覧ください。
人を引き付けるデザイナー『高橋吾郎』氏
吾郎氏が人々を引きつける理由は、その天真爛漫な人柄にあります。昔から吾郎氏を知る人々は、口を揃えて「ここまで人を疑わず、真っ直ぐでピュアな人は見たことがない」というほど。
原宿店ができた頃、愛車のハーレーダビッドソンに跨り、犬まで乗せて走っていたという姿はファンにはたまらなかったようです。
また、吾郎氏の純粋な人柄を示す言葉として次のようなものがあります。
「僕はね、なんでも自分で作るのが好きなの。僕の作ったものを身に着けた人が旅をすれば僕も一緒に旅をする。それが一番嬉しい。」
さらに、吾郎氏の素晴らしい人柄を裏付けるエピソードとして「ケガをしてまでも物作りを続ける職人魂」が挙げられます。利き腕である右腕が機能しないほどの大怪我を負った時でも、その右腕にトンカチを固定してシルバージュエリーの制作を続けたのです。
この逸話は多くの人々を驚愕させ、吾郎氏の逸話のひとつとなりました。吾郎氏の「好きこそものの上手なれ」を体現し続けた生き様は、多くの人々を魅了しました。
これらのエピソードは、アイテムの美しさだけに留まらないゴローズの人気の理由を物語っています。
芸能人が愛用している
ゴローズが不動の人気を誇る理由のひとつは、芸能人が愛用していることにあります。毎日ショップに長蛇の列ができるほどの人気は、有名人の影響でさらに高まっています。
人気芸能人が着用しているゴローズのモデルは、プレミア価格で取引されることも珍しくありません。
引用:Instagram
中でもゴローズの人気の火付け役といわれるのが、元SMAPの『木村拓哉』さんです。木村さんは高校2年生の時からゴローズを愛用し続けており、誕生日には吾郎氏から特注のフェザーのブローチをプレゼントされたこともあります。
さらに、元俳優の『金子賢』さんもゴローズファンとして知られています。吾郎氏の告別式には親族側として出席したことは有名な話です。他にも、デザイナーの『藤原ヒロシ』さんやミュージシャンの『エリック・クラプトン』さんなど、多くの著名人がゴローズを愛用しています。
このように、多くの著名人が愛用していることが、ゴローズの魅力を一層際立たせています。
ゴローズを着用している芸能人やアイテムについては、下記の記事で詳しくご紹介しています。気になる方はこちらも併せてご覧ください。
アイテムの意味と“思い”
ゴローズのアイテムは、インディアンの伝統や風習からインスピレーションを受けており、吾郎氏の思いやモチーフが表す意味に惹かれて身に着ける人々が多くいます。ここでは、とくに人気の高いアイテムであるフェザーとイーグルに込められた意味について解説します。
フェザー
ゴローズの代名詞である「フェザー」は、鷲(イーグル)の羽をモチーフにしています。イーグルのフェザーは、神との交信やインディアンの儀式において重要な役割を果たしています。
身に着けることで、大きな飛躍や成功をもたらすと信じられており、また友情の証や名誉の印としても扱われます。
イーグル
ゴローズのアイテムの中でも手に入れるのが難しい「イーグル」には、特別な意味合いが込められています。インディアンにとって、イーグルは太陽に最も近い存在とされ、リーダーシップや名声を象徴しています。イーグルのモチーフを身に着けることで、あらゆる状況の中でも適切な判断を下せるようになると信じられています。
これらのモチーフは、ゴローズのアイテムを身に着ける人々に、希望や成功への道しるべだけでなく、特別な絆や誇りをもたらしています。
高い資産価値
ゴローズのアイテムは入手が非常に困難です。1990年頃、購入者の増加により万引きや転売の問題が発生しました。そのため現在では、入店者が抽選で選ばれるようになり、入手がさらに難しくなっています。この希少性がゴローズの人気を一層高めています。
需要に供給が追いついていないため、ゴローズのアイテムの希少価値はどんどん上がっています。多くのゴローズ商品は二次流通のショップやオークションサイトで定価以上の価格で取引されています。
たとえば、大イーグルのネックレストップは定価が20万円弱とされていますが、中古市場では200万円を超える価格で取引されています。この差はなんと10倍にもなりますが、それでもすぐに売り切れてしまうほどの人気です。ゴローズのアイテムは、持っているだけでも資産性が高いことがわかります。
ただし、こうした状況はゴローズを純粋に愛するファンにとっては非常に残念なものです。本店で購入した商品をオークションなどで売却する悪質な人も存在しますが、それでもゴローズのアイテムの価値と魅力は揺るぎません。
ゴローズの代表的なアイテム
ゴローズは、アイテムを組み合わせて自分好みのオリジナルアクセサリーとして楽しむことができます。ゴローズにはさまざまなアイテムがありますが、代表的なアイテムとしてはフェザーやイーグル、メタルがあります。これらは単独で使うこともできますし、ホイールやビーズなどのアイテムと組み合わせて使用することも可能です。
また、ゴローズではブレスレット、リング、バングルなどのアクセサリーも豊富に揃えています。これらのアイテムは、カスタムしたネックレスと組み合わせることで、さらに個性的なコーディネートを楽しむことができます。
ゴローズの定番人気アイテムのフェザーについては下記の記事で、詳しく解説しているのでこちらも併せてチェックしてみてください。
ゴローズの合わせ方
ゴローズのアイテムは、それぞれの組み合わせによってさらに魅力がアップします。ここでは、もっとも人気のある組み合わせの一例を紹介します。
神セット
ゴローズの王道の組み合わせといえば「神セット」です。
- 先金特大フェザー(右向き)
- 上金特大フェザー(左向き)
- ハートホイールフェザー ×2
- 全金イーグルフック
- 全金ホイール
- 細角チェーン
- 全金ビーズM ×2
- シルバービーズM ×4
この「神セット」は、『木村拓哉』さんがテレビや雑誌で着用したことで有名になった組み合わせです。左右の特大フェザーの組み合わせにより、太陽と影を表現しています。
全金のイーグルフックやビーズが、全体に高級感を与え、今でも多くのファンが憧れる組み合わせとして知られています。
さらに詳しいゴローズの組み合わせについて知りたい方は、こちらの記事をご覧ください。他にもさまざまな組み合わせがありますので、お気に入りのスタイルを見つけてみましょう。
ゴローズは日本のインディアンジュエリーのパイオニア
ゴローズは日本のインディアンジュエリーのパイオニアであり、現在でも多くの人々に愛されています。その人気は連日、本店に行列を作るほどであり、今後も続くことでしょう。
この記事がゴローズに興味を持っていただけるきっかけとなれば幸いです。
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