高級腕時計として知られるROLEX(ロレックス)。一流の高級ブランドであるだけでなく、優れた機能や洗練された上品なデザインから、1つだけでもよいので購入してみたいと感じる人は多いでしょう。
しかし、ロレックスは簡単に手に入る物ではなく正規販売店でもなかなか買えません。今回は、ロレックスが買えない理由を解説していきます。
また、手に入りにくいモデルやロレックスが買える人の特徴などもあわせて紹介しますので、ぜひ参考にしてみてください。
目次
ロレックスが正規店で買えない理由
ロレックスを購入するなら、国内の正規販売店から購入したいと考えている人も多いでしょう。しかし、実は正規販売店ではロレックスが手に入りにくい状態が続いています。
それは一体なぜなのでしょうか?まずは、ロレックスが正規販売店で買えない理由について解説します。
需要と供給のバランスの乱れ
ロレックスは品質もデザインも洗練されており、高い知名度もあいまって非常に高いブランド価値を有しています。購入する人のなかにはその資産価値を目当てにしている人もいるでしょう。そのため、ロレックスは全世界規模で非常に高い需要があります。
いっぽうで、ロレックスは高度な技術を持つ専門の職人が1本ずつ手作りしているため、大量生産や増産ができません。一流の技術をもつ職人の人数も限られているため、製造できる腕時計の数には限りがあるのです。
だからこそ、ロレックスの時計は希少性があり高い価値があります。「なかなか手に入らないからこそ、なんとしても購入したい」という方が全世界にいるため、ロレックスはなかなか買えないのです。
転売市場の活発化
インターネットの転売サイトが増加し、転売市場が世界規模で活発化していることも原因のひとつです。
子ども用のトレーディングカードもプレミアム価格がついてしまうこの時代、一流腕時計のロレックスも転売用の資産と見なされてしまっています。その理由は、ロレックスは経年による価値低下が少ないという特徴があるためです。
流行の影響を受けず、時代を超えて高いステータスを維持してきたロレックスだからこそ転売用の資産として対象になってしまっています。
ロレックスの転売市場では、人気のモデルだと定価の2倍以上の値段がついてしまうこともあります。いわゆる「転売ヤー」は、その資産性の高さから投資目的で購入するのです。
さらに腕時計は、税法上「生活用動産」と見なされ課税対象外となるため、高額での売却でも税金が発生しにくいという点もあります。転売目的の購入者が増加していることで、結果としてロレックスがますます入手困難となっています。
出典:No.3105 譲渡所得の対象となる資産と課税方法|国税庁
購入制限の強化
転売市場の活発化に対抗するため、国内のロレックス正規販売店は2019年11月から購入制限を設けています。具体的には以下のような購入制限です。
①購入時には顔写真のついた身分証明書を提示する必要がある
②制限対象の腕時計を購入してからは、同一人物が5年間同じモデルを購入することができない
③制限対象の腕時計を購入してからは、同一人物が1年間ほかのモデルを購入することができない
④(日本の正規販売店で販売する場合)日本国内在住者に限る
購入者本人の意思に関係なく上記の購入制限がかけられます。本人確認も徹底されているため、過去に購入した店舗と別のお店に行けば買えるというわけではありません。
主に転売対策のための制限ではあると思いますが、ロレックスのコレクターに限らず幅広いお客に利用してもらいたいという意図もあると思います。
ちなみに、購入制限は購入者本人を対象としているため家族や恋人であれば商品を購入できます。ペアルックなどが可能となるよう配慮がされていますので、気になる人は店員さんに相談しましょう。
ロレックス販売員の「在庫がない」は本当か?
SNSなどの書き込みでは、「在庫がないのは嘘なのではないか」という声も見られます。初回の来店で購入することができなかった方からすると、そのように感じてしまうのかもしれません。
しかし、これは転売目的の購入者を避けるために、信頼関係を築けたお客に販売したいというロレックス側の意図があるのではないかと言われています。
とはいえ先述しているように、そもそもロレックスは人気が加熱しており高い需要があります。とくに人気のモデルは実際に在庫が不足していても不思議ではありません。
購入制限がかけられているモデルは入手が難しい
ロレックスのなかでも、購入制限がかけられている人気モデルは人気が高く、正規販売店での購入が難しいと言われています。
では、どのようなモデルに購入制限がかけられているのでしょうか。具体的に購入制限の対象とされている人気モデルについて見ていきます。
ロレックスの購入制限モデル
ロレックスの腕時計は大きく分けてドレス用のクラシックモデルと、スポーツマン・探検家・パイロットなどの使用者に合わせ特殊な機能をつけて設計されたプロフェッショナルモデルの2種類があります。
以下は購入制限モデルの例ですが、とくにプロフェッショナルモデルの時計が多いです。
コレクション名 | 品番 | 素材 | 仕様 |
---|---|---|---|
コスモグラフ デイトナ | 116500LN 126500LN | オイスタースチール | ホワイト/ブラックダイアル |
サブマリーナー | 124060 | オイスタースチール | ブラックダイアル |
サブマリーナー デイト | 126610LV 126610LN | オイスタースチール | ブラックダイアル/ブラックベゼル/グリーンベゼル |
シードゥエラー | 126600 | オイスタースチール | ブラックダイアル |
ロレックス ディープシー | 136660 | オイスタースチール | ブラック/ Dブルーダイアル |
ロレックス ディープシーチャレンジ | 126067 | RLXチタン | ブラックダイアル |
GMTマスターⅡ | 126720VTNR 126710BLNR 126710BLRO | オイスタースチール | ブラックダイアル/青黒ベゼル/赤青ベゼル/緑黒ベゼル |
エクスプローラー36 | 124270 | オイスタースチール | ブラックダイアル |
エクスプローラー40 | 224270 | オイスタースチール | ブラックダイアル |
エクスプローラーⅡ | 226570 | オイスタースチール | ホワイト/ブラックダイアル |
エアキング | 126900 | オイスタースチール | ブラックダイアル |
ヨットマスター42 | 226627 | RLXチタン | ブラックダイアル |
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※「仕様」とは、主にデザイン面での種類のこと
※2024年更新時点
ロレックスを購入できる人の特徴
ロレックスの購入にはさまざまな制約があり、なかなか購入することができないことがわかりました。ではどのような人ならロレックスを購入することができるのでしょうか?
購入できるようになるには、最低でも以下の3つの点を大切にしましょう。
・店舗へ定期的に通い、店員さんと関係を築く
・店員さんに転売目的の人ではないと信頼してもらう
・ロレックスを愛用したいという気持ちを店員さんに伝える
まずはロレックスの店舗へ定期的に出向き、店員さんとの関係を構築します。購入モデルが決まっていることや、時計の用途が決まっていること、どのモデルを購入すべきか真剣に考えているなどの気持ちを添えて、転売目的ではなく純粋に欲していることを伝えましょう。
そうすることで、在庫があるときに購入させていただけるタイミングが訪れるかもしれません。ちなみに正規販売店に誠意をもって何度も通い詰めることを「ロレックスマラソン」と言います。
ロレックスマラソンについては以下の記事を参考にしてみてください。
ロレックスが買えない理由の総まとめ
本記事では、「ロレックスが買えない理由」について説明しました。ステータスが高くファンも多いロレックス。非常に高価な腕時計なので、真剣に悩み抜いた「一生もの」を愛用していきたいところです。
商品を製造販売している企業にとって、各商品は非常に思い入れのあるものです。そのため、まずは「ロレックス側はどのような人に商品を購入してほしいか」を考えることが大切です。
購入してもらうなら、その商品をずっと大切に愛用してくれる人であってほしいと考えるのは当然のことでしょう。これはロレックスに限られた話ではありません。「この人になら商品を大切にしてもらえるだろう」と正規販売店の店員さんに思ってもらえるにはどのようにふるまうべきか。それが何より重要なことです。