本物の真珠と人工真珠の見分け方とは?5つの違いや種類を解説

真珠はあらゆる場面で使えるジュエリーです。冠婚葬祭で身につける人もいれば、日常のアクセサリーとして使う人、親戚や家族から受け継いで大切に保管している人もいるでしょう。

そんな真珠について、本物の天然真珠と人工真珠の違いがどのようなものかご存知でしょうか。この記事では、天然真珠と人工真珠の見分け方について詳しく解説します。

それぞれの種類についても紹介するので、ぜひ参考にしてください。

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人工真珠の種類を解説!

真珠は大きく分けて以下の3種類があります。

  • 全く人の手が加えられずに野生の真珠貝からできた天然真珠
  • 真珠貝に人の手を加えて作られる養殖真珠
  • 真珠貝とはまったく別の物から作られた人工真珠

ここでは、上記のうち人工真珠の種類について紹介します。

ガラスパール

ガラスパールは、ガラスの球体に真珠泊やパール塗料でコーティングして作られた人工真珠です。硬さも重量感もある点が特徴です。

ガラスは熱すると変形するという特徴があるため、加工がしやすいという強みがあります。定番の丸型はもちろん、さまざまな形のバリエーションがあります。

ほかの人工真珠と比べて光沢が強いという点も忘れてはなりません。普段使いに適しているといってよいでしょう。

貝パール

真珠貝ではなく、別の貝の体内に小さなビーズを入れて加工し、真珠泊などを塗りかさねて作られたのが貝パールです。天然真珠のようにテリがよく、光沢があることが特徴。

値段的な価値では天然真珠や養殖真珠にかないませんが、ほぼキレイな球体で大きさ形状も均一に作られる貝パールは、美しさの面において本真珠に引けを取りません。また、本真珠にくらべて汗・皮脂・キズに強く、長持ちがしやすいという強みがあります。

プラスチックパール

プラスチックパールは、プラスチックの球体の表面に合成真珠泊をコーティングしてつくられた人工真珠です。軽量で扱いやすく、アクセサリー向けであることが特徴です。

プラスチック素材をベースとしているため軽くて丈夫、そして比較的リーズナブルな値段で購入することが可能です。近年ではさまざまな名前の真珠が出回っていますが、その大半がプラスチックパールなどの人工真珠であると考えるとよいでしょう。

コットンパール

コットンパールは、圧縮した綿に真珠泊やパール塗料を塗った人工真珠です。

プラスチックパールよりもさらに軽く、キレイな丸型にはならないことが特徴です。独特の歪みをもつ形状から、アンティークな雰囲気のアクセサリーなどに使用されることがあります。


本物の真珠と人工真珠の見分け方

人工真珠にもさまざまな種類があることがわかりました。では、本物の真珠と人工の真珠はどのように見分けるのでしょうか。

ここでは、以下5つの見分け方を紹介します。

  • 表面温度を確かめる
  • 真珠にキズがあるかどうかチェックする
  • ブラックライトを当ててみる
  • 穴を開けた断面の仕上がりを確認する
  • 真珠同士を擦り合わせてみる

それぞれ詳しく見ていきましょう。

表面温度を確かめる

見分け方のひとつに、表面温度を触って確かめるというものがあります。

真珠貝から作られた本真珠は、触った瞬間ひんやりと冷たい感じがします。もし触ってみて生温かければ、人工真珠の可能性が高いでしょう。

ただし、本真珠は熱の伝導率が高く、触り続けているとだんだん温かくなってくるので注意しましょう。

真珠にキズがあるかどうかチェックする

また別の見分け方に、真珠にキズがあるかどうかチェックするというものもあります。

たとえ養殖だとしても真珠は生命から作られるものであるため、出来上がる過程のなかで「キズ」や「エクボ」がかならず生じます。この「キズ」や「エクボ」を探してみましょう。

キレイすぎるほど球体で無キズの真珠は、最高品質の本真珠の可能性もありますが、人工真珠である可能性が高いです。

ブラックライトを当ててみる

本真珠には、紫外線を吸収して目に見える光に変える「蛍光性」があります。そのため、ブラックライトを当てた本真珠は青白く発光するのが特徴です。

いっぽうで偽物の真珠にブラックライトを当てても、表面で光を反射するだけで青白く蛍光しないという特徴があります。もっともわかりやすい見分け方ではありますが、ブラックライトを持っていないという人も多いかも知れません。

穴を開けた断面の仕上がりを確認する

糸を通すために空いた穴の仕上がりを確認するという見分け方もあります。

本物の真珠は断面が直線的でキレイな穴があいていますが、人工真珠は断面が歪んでいたり穴まわりの部分がボコッと盛り上がったりしています。

確認をしたい真珠がネックレスであれば、穴の断面を簡単に見ることができますので、ひとつ外して確認してみましょう。

真珠同士を擦り合わせてみる

本真珠と人工真珠の代表的な違いとして、表面の質感があります。塗料で固められた人工真珠の方がよりツルツルとした質感があるのです。

その質感の確認方法として、真珠どうしをこすり合わせるというものがあります。本真珠の場合少しだけ質感にザラつきを感じます。


本物の真珠の特徴を種類別で解説

それでは、本真珠の特徴はどのようなものなのでしょうか。真珠貝にもアコヤ貝、黒蝶貝、白蝶貝など、さまざまな種類があります。

本真珠の知識があると、より人工真珠との違いがわかるようになります。ここでは各種類の特徴について見ていきましょう。

アコヤ真珠

アコヤ貝とアコヤ真珠の写真

真珠のなかでもっともメジャーなのがアコヤ貝です。日本でも波のおだやかな沿岸部で採れる宝飾品として古い時代から知られていました。

現在でも三重県・愛媛県・長崎県が名産地として知られていますが、地球温暖化で海水の水温が上昇したことや、寄生虫が発生しやすくなったことから、以前ほど良質な真珠貝が採れなくなってきたと言われています。

大きさは1mm〜10mmと真珠にしては一般的なサイズで、おもな色にホワイト、イエロー、ブルーがあります。美しくツヤのある光沢があり、繊細で美しい輝きを放つことが特徴です。

白蝶真珠

白蝶真珠が2つ並んでいる写真

南洋真珠とも呼ばれる真珠貝のなかでも、もっとも大きな貝から採れる真珠です。オーストラリアや東南アジアなど暖かい地域の海に生息している貝から採れます。

大きさは8mm〜20mm程度の大粒が多く、おもな色はイエローゴールド、シルバーホワイトなど、レアな色にピンクがあると言われています。

高いステータスを感じさせる大粒の真珠ですが、汗に弱く経年変化することが特徴です。貝細工やアクセサリーなどにもよく利用されます。

黒蝶真珠

黒蝶真珠が連なったネックレスの写真

黒蝶貝という貝から採れる真珠です。主に赤道近海で採れる真珠として有名で、ヨーロッパやイスラム圏の王族および貴族に長らく愛されてきました。ヨーロッパのおとぎ話に出てくる真珠は、この真珠であると考えてよいでしょう。日本では沖縄県近海で採れます。

大きさは7mmから18mm程度の大粒で、おもな色にブラック、ブラック系のグリーンやレッド、ブルーなどがあります。

外からの光の当たり方で、反射や屈折によりさまざまな表情をみせる干渉色であることもこの真珠の魅力。こちらも汗に弱く、経年変化することが特徴です。

淡水真珠

細かい大きさの淡水真珠が複数個ある写真

淡水の池や湖で養殖される真珠を淡水パールといいます。日本でもっとも代表的な淡水パールといえば、琵琶湖がおもな名産地の池蝶貝です。淡水パールは日本だけではなく、現在では中国での養殖も進んでおり世界的に取引されています。

おもな色はバイオレット、オレンジ、ホワイトです。サイズは2mm~20mmまでと幅広いことも特徴です。また、アコヤ真珠よりも比較的お手頃な価格で購入することができます。

汗や水に強く、経年変化の心配はほとんどありません。形はキレイな球型が少なく、変形したものが多い真珠です。

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