エメラルドは5月の誕生石として知られる、美しいグリーンの輝きが特徴の宝石です。大切なエメラルドのジュエリーをきれいに保つためには、日頃のお手入れが大切です。
今回は、エメラルドの弱点、取り扱いの注意点を解説していきます。 正しい保管方法やお手入れ方法をご紹介しているので、ぜひ参考にしてください。
目次
エメラルドの特徴
エメラルドは、深みのある鮮やかな緑色をした宝石です。世界3大美女の一人であるクレオパトラもエメラルドを愛用していたとされ、非常に歴史のある宝石でもあります。
エメラルドはベリルという宝石の一種で、実はアクアマリンと同じ種類です。ベリルを構成する金属元素にクロムが混ざったものがエメラルド、鉄が混ざったものがアクアマリンです。もともと同じベリルから派生した鉱物ということもあり、エメラルドとアクアマリンは双子のような関係で扱われる石でもあります。
エメラルドの語源はサンスクリット語で「緑色の石」を意味する「スマラカタ」ですが、その名の通り緑色が濃いほど良質なエメラルドとされています。透明度が高く濃い緑色のエメラルドは非常に価値が高く、高値で取引されます。
エメラルドの弱点とは
エメラルドやダイヤモンド、ルビーなど、宝石の種類によってそれぞれ弱点があります。宝石の弱点を知ることは、ジュエリーを扱う上でとても大切なことです。ここでは、エメラルドの持つ弱点について解説します。
エメラルドは熱に弱い
エメラルドは、地中で結晶として生成される際に、内包物(インクルージョン)ができやすい宝石です。そのままでは傷やくもりが目立つため、樹脂やオイルに浸して加工する含浸処理が一般的です。現在流通しているエメラルドの90%以上は、含浸加工されているものです。
エメラルドのお手入れの際、熱いお湯に浸すとオイルや樹脂が溶けてしまい、加工前の傷や割れが現れることがあります。そのため、エメラルドを洗う場合は、必ず水やぬるま湯で洗うようにしましょう。
エメラルドは割れやすい
宝石の硬さを10段階で表すモース硬度では、エメラルドは7.5から8という数値です。数字だけ見ると、硬くて割れにくいように思えますが、実はエメラルドはとても割れやすい石のため注意が必要です。
エメラルドは気泡や液体、個体などの内包物が非常に多い石のため、ちょっとした衝撃ですぐに割れてしまいます。そのため、エメラルドの指輪を、うっかりぶつけて欠けてしまったというのはよくある話です。
エメラルドは紫外線に弱い
エメラルドは、傷やくもりを隠して美しく見せるための含浸加工が施されています。処理済みの宝石は紫外線の影響を受けると退色や変色する可能性があるため、注意が必要です。しかし、日常生活で短時間身につけている程度では、そこまで変色することはありません。
長期間日光に当たらないように気をつけることが大切です。
エメラルドの取り扱い方法
エメラルドのアクセサリーを取り扱う上で、注意したいポイントを解説します。
他のジュエリーとまとめて保管しない
エメラルドは衝撃に弱く、欠けやすい石です。お気に入りのジュエリーを宝石箱などにまとめてしまっておく方もいますが、エメラルドと他の宝石がぶつかると、欠けや割れの原因となります。そのため、エメラルドは単体で保管するようにしましょう。
お手入れの際は乾拭きで
エメラルドに施されている含浸処理は水分に弱いため、水洗いは厳禁です。また、エメラルドは親油性が高いため、クリームなどがつくと表面の輝きが失われてしまいます。エメラルドのお手入れをする際は、乾いた柔らかい布で軽く汚れを拭き取る程度で十分です。
日光や乾燥を避けて保管する
エメラルドは非常にデリケートな宝石です。日光の当たる場所や乾燥している場所で保管すると、含浸処理のオイルが抜けてしまい、退色や変色を招きます。高温の場所では内包された空気が膨張して割れる恐れもあり、温度と湿度が一定に保たれた暗い場所に置くのがベストです。
さいごに
華やかでゴージャスな雰囲気を持つエメラルドですが、取り扱いは非常にデリケートな宝石です。エメラルドの美しさを長く保つためにも、エメラルドの弱点を知り、お手入れには十分注意しましょう。
またエメラルドの売却を検討中のお客様はぜひブラリバへおまかせください! 知識や経験の豊富な査定士がご対応いたしますので、安心してご相談ください。お問い合わせはお電話やLINE、専用フォームから受け付けておりますので、お気軽にご連絡くださいませ。