ダイヤモンドは数ある宝石の中でも、高い硬度を持つ宝石として知られています。しかしダイヤモンドをお持ちの方の中には、ひび割れが発生したり破損してしまったりしたことがある方もいるのではないでしょうか?
本記事では、硬度が高いダイヤモンドが割れやすい理由や、割れを防止するための方法などについて解説していきます。
目次
宝石の中でもっとも硬いダイヤモンド
ダイヤモンドは宝石の中で唯一、単一元素から構成されています。そしてダイヤモンドの99.95%が炭素からできており、基本的にすべて同じ方向で強く結びついています。この構造から、ダイヤモンドは硬く傷が付きにくくなっているのです。
また宝石の摩擦や傷への強さを10段階で表す「モース硬度」で、ダイヤモンドは最高値の10を記録します。この数値が大きいほど、より優れた硬度を持つ宝石であるといえます。
おもな宝石のモース硬度は以下の通りです。
【宝石ごとのモース硬度】
- ダイヤモンド(10)
- ルビー(9)
- サファイア(9)
- トパーズ(8)
- スピネル(8)
- トルマリン(7〜7.5)
- ヒスイ(6.5〜7)
- オパール(6)
- フローライト(4)
- カルサイト(3)
- ジプサム(2)
- タルク(1)
硬度には他にも、工業用宝石の硬さを示す尺度としてよく使われるビッカース硬度という基準もありますが、ダイヤモンドは7000、ルビー、サファイアは2100と約5000の差があります。ダイヤモンドはこの硬さを活かし宝飾品としてだけでなく、工業用品として使われることも多い石です。
衝撃耐性は他の宝石に劣る
ダイヤモンドは宝石の中でもっとも硬いといわれていますが、実は衝撃にはあまり強くありません。宝石の耐久性は、硬さの他にも「靭性(じんせい)」という尺度で評価されます。靭性は衝撃耐性の強さのことで、数値が大きくなるほど割れにくくなります。
以下の表を見ると、ダイヤモンドの靭性はヒスイやサファイアなどとと比べると衝撃耐性がやや低いことが分かります。
【各宝石の靭性比較】
宝石名 | 靭性 |
・コランダム(ルビー、サファイア) ・ヒスイ | 8 |
・ダイヤモンド ・アクアマリン ・クォーツ | 7.5 |
ペリドット | 6 |
エメラルド | 5.5 |
・トパーズ ・ムーンストーン | 5 |
アパタイト | 3.5 |
クンツァイト | 3 |
ヒスイのモース硬度は6.5〜7とダイヤモンドを下回りますが、とても細かな結晶構造となっているため靭性が高く割れにくいのが特徴です。必ずしも宝石は「硬い=割れない」というわけではないことを覚えておきましょう。
ダイヤモンドが衝撃に弱く割れやすい理由
ダイヤモンドは、ある一定方向からの力には弱いという特性があり、衝撃が加わった場所によっては意外と簡単に割れてしまいます。このような性質を「劈開(へきかい)」といいます。
ダイヤモンドの一般的なカット方法であるブリリアントカットは、58面体にもなる細かいカットが特徴ですが劈開という性質があるからこそ可能となっているのです。
ダイヤモンドが割れないようにするためには
ダイヤモンドは靭性がそれほど高くないため、割れてしまう場合もあります。4章ではダイヤモンドの割れを防止するポイントについて解説します。
家事や運動をする際は外す
ダイヤモンドは劈開の特性によって、落下や何かにぶつかった拍子に簡単に割れてしまうため、日常生活でも扱いに注意が必要です。通常の生活をしている上では、ダイヤモンドに割れるほどの衝撃が加わることはありませんが、不意に強い衝撃が与えられる可能性も考えられます。
たとえばダイヤモンドのリングであれば、家事や力仕事、手を使うテニスやゴルフなどのスポーツをする際は必ず外しておきましょう。
またダイヤモンド同士が触れると互いに傷が付いてしまうこともあるため、保管する時はそれぞれのジュエリー同士が触れないよう、仕切りがあるジュエリーボックスで分けて保管するのがおすすめです。
リカットする
もしダイヤモンドに傷やヒビがある場合は、リカット(再研磨)行うことで割れ防止になります。またリカットをすることでダイヤモンドの透明度が高まり、輝きを取り戻す効果もあります。
ただリカットは、すでにカッティングされているダイヤモンドを再度削ることで修復を行います。そのため傷の程度によっては、カラットが小さくなってしまうことがあるので注意しましょう。
また、ダイヤモンドが小さかったり損傷が激しかったりする場合は、修復の際に割れてしまう可能性があるため、リカットを受け付けてもらえないケースもあります。このような場合は、新しいダイヤモンドに交換することで元のデザインと同じように修復することが可能です。
ヒビや欠けが見られるダイヤモンドは危険
すでにダイヤモンドの一部分が欠けているものは、再度衝撃を受けた際にヒビが深くなり割れてしまうことがあるため、身に付けるのは控えたほうがよいでしょう。
もし欠けてしまったダイヤモンドを手放すなら、処分する前に査定依頼をしてみるのもひとつの方法です。状態のよいダイヤモンドと比べると価値は下がってしまうものの、欠けてしまっていても買取可能なケースはあります。
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ダイヤモンドは衝撃に注意して扱おう
今回はダイヤモンドの最大の弱点である衝撃について解説しました。しっかりと知識として知っておくことで今後の宝石選びの参考にもなりますので、覚えておきましょう。
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