
サッカー日本代表のユニフォームも手掛けるファッションブランド「Y-3」。数あるハイブランドや、スポーツブランドとは一線を画す、ファッショナブルかつ、ハイスポーティーなブランドです。
この記事では、Y-3とはどんなブランドなのかを詳しく解説。デザイナー・山本耀司とはどのような人物なのか、一部のネガティブなイメージの理由、それを覆す豪華なコラボレーションなどを一挙に紹介します。
目次
山本耀司×アディダス「Y-3」とはどんなブランド?

Y-3は、日本が世界に誇るデザイナー山本氏と、世界的スポーツブランドadidas(アディダス)とのコラボで誕生したブランドです。
山本氏は、自身のブランドYohji Yamamoto(ヨウジヤマモト)で知られる日本モード界の重鎮。2つの異なるジャンルのトップランナーが手を組むことで、Y-3という革新的なブランドが生まれました!
山本氏は長年にわたってファッション界の最前線で活躍する中で、ストリートから距離を置きすぎてしまったという感覚を抱いていました。そんな中、彼が街で目にしたのは、学生たちがアディダスを身に着けている光景。モードとスポーツウェアという一見対極にあるアパレルジャンルですが、山本氏は「これだ」と直感したそうです。
そして、2001年のヨウジヤマモトのコレクションにて、「adidas for Yohji Yamamoto」としてフットウェアがデビュー。その後、2003年に正式に「Y-3」が誕生しました。
ブランド名「Y-3」の由来

出典:PR TIMES
Y-3の名前は、ヨウジヤマモトの「Y」とアディダスの「3本線」を組み合わせたものです。この名前には、山本氏のスポーツウェアをエレガントでシックなものにしたい、今までに無かったものを作りたいという強い思いも込められています。
デザイナー・山本耀司の功績
山本氏の経歴は、一般的なデザイナーとは一線を画します。実家は洋裁店を営んでいたにも関わらず、本人は服にまったく興味がなかったというのです。
しかし、慶應義塾大学進学を機に、山本氏の運命が変わっていきます。大学では他の学生たちが自分と違う環境で育ち、将来が約束されているようで違和感を抱いた山本氏。やがて大学へも足が遠のくようになり、バックパッカーとして旅に出るという大胆な選択をします。
そして旅から戻ると、母の洋裁店を手伝ううちに服づくりの世界へと自然に引き込まれていきました。やがて文化服装学院に入学し、本格的にファッションを学ぶ道へと進みます。
山本氏は、当時流行していた華やかで体のラインを強調するような服に対して違和感を抱き、1972年に自身のブランド「Y’s(ワイズ)」を設立。デコラティブなファッションへのアンチテーゼとして、実用性と独自性を重視した服づくりを始めました。
ついに、山本氏は1980年代初頭、川久保玲(コム デ ギャルソン)とともにパリ・コレクションにて、黒を基調としたコレクションを発表。黒という色はファッション界では“禁じ手”とされることも多かった中、2人の打ち出したコンセプトは、世界に強烈なインパクトを与えました。
この出来事は今でも「黒の衝撃(The Shock of Black)」として語り継がれ、ファッションの歴史に名を残しています!
ファッションとスポーツの境界を超える魅力
Y-3のアディダス側のキーパーソンとされるのが、ニック・ギャルウェイ氏。彼はアディダスのグローバルクリエイティブチームの中核を担う人物で、カニエ・ウエストとの協業「YEEZY(イージー)」や「adidas by Stella McCartney(ステラ・マッカートニー)」など、数々のプロジェクトを手がけています。
Y-3では、山本氏と長年パートナーシップを築き、デザインについて時に激しく意見をぶつけ合うこともあるそう。しかしその衝突こそ、互いの妥協のない美を融合させる原動力。「お互いの最高の部分を引き出し合うことで、唯一無二のプロダクトが生まれる」とギャルウェイ氏は語っています。
だからこそY-3には「ファッション」と「スポーツ」の境界を越えた、新しいスタイルが投影されています。スポーティーな要素を取り入れつつも、洗練されたモードの美意識を備えていることがY-3の魅力です。
「流行のスポーツアイテムを取り入れたいけれど、モードの雰囲気も大切にしたい」そんな人にこそ、Y-3がおすすめ。細身でスタイリッシュなシルエットに抵抗がある方でも、一度袖を通せば、その完成度の高さに驚くはず。スポーツとモードの融合を体感できる、数少ないブランドです!
Y-3はダサいのか?

いっぽうで、一部では以下のような理由からY-3を「ダサい」と感じる人もいるようです。
- チャラい・奇抜なイメージがある
- 独特なデザインと実験的な要素がある
- ファッション感度により評価が分かれる
ネガティブイメージの理由をひとつずつ見ていきましょう。
チャラい・奇抜なイメージがある
Y-3が「ダサい」と感じられる要因として「チャラい人が着ている」「目立ちたがりが選ぶ」といった印象を持たれがちなことが考えられます。ストリートファッションや個性重視のスタイリングで注目を集めることが多く、オーソドックスなファッションが好みの人から見ると派手すぎる・奇抜すぎると受け取られることもあるようです。
独特なデザインと実験的な要素がある
Y-3は、一般的なスポーツウェアやカジュアルウェアとは一味違う、アーティスティックで実験的なデザインが特徴です。
一般的な服には少ないシルエット、機能素材や非対称カッティングなどの挑戦的な要素、他ブランドでは見かけないディテールなどの独自性が、「着こなしが難しそう」「街中で浮いてしまいそう」といった印象につながり、「ダサい」と否定的に評価されることもあるようです。
ファッション感度により評価が分かれる
こうした「人と違う」大胆な姿勢や、挑戦的なモード感を高く評価する層も多く存在します。ファッション感度の高い人のなかでは、「他にはない最先端」「独自性がカッコいい」とポジティブに受け取られています。
つまり、Y-3は“万人受け”しないがゆえに、賛否両論が分かれるブランドだと言えるのではないでしょうか。自身のスタイルに自信がある人や、個性を表現したい人からは高く評価されています。
Y-3を愛用するセレブリティ
ここからは、Y-3を愛用している芸能人・著名人を通じて、ブランドの人気の高さを紹介します!好きなアーティストや俳優も、実はY-3を取り入れているかもしれません。
松田翔太さん
洗練された大人のスタイルで知られる俳優・松田翔太さんも、Y-3を愛用している一人です!ファッションアイコンとしても高い評価を受ける彼は、シンプルでありながら個性のあるスタイリングで、多くのファッションファンから注目を集めています。
また、彼の妻であるモデル・秋元梢さんは、ヨウジヤマモトの広告やコレクションにも多数出演。山本氏との親交も深いことで知られています。そうした背景も、松田さんのスタイルに自然とY-3が取り入れられている理由のひとつかもしれません。
MIYAVIさん
世界的なギタリストであり、唯一無二のパフォーマンスを見せるMIYAVIさんも、Y-3の愛用者のひとりです!彼はヨウジヤマモトのコレクションにも登場するなど、山本氏との親交が深く、同じくグローバルに活躍する日本人として対談や共演の機会も多く見られます。
MIYAVIさんのダイナミックなステージパフォーマンスと、Y-3の動きやすさを兼ね備えた設計・機能性は非常に相性が良く、その着こなしはまさしく音楽とファッションの融合です。
田中みな実さん
フリーアナウンサーの田中みな実さんは、InstagramにてY-3のトップスを着用している私服コーディネートを紹介。「あざと可愛い」イメージもある田中さんですが、清涼感のあるスポーティーなY-3の着こなしが注目を集めました 。
ジャスティン・ビーバー
世界的ポップスターであり、ファッションアイコンとしても名を馳せるジャスティン・ビーバーも、Y-3の愛用者として知られています。Tシャツやスウェット、半袖シャツなど、Y-3のアイテムを日常のスタイリングに取り入れています!
サンローランのブーツにY-3のトップスを合わせるといった、ラグジュアリーとスポーツを自在にミックスさせたスタイルは、ファッショニスタ・ジャスティンだからこその着こなしです。
Y-3が誇る豪華コラボレーション
ファッションとスポーツの融合をコンセプトに掲げるY-3。モードの美学を落とし込んだデザインで注目されるいっぽう、スポーツの現場でも多くのチームウェアやプロジェクトに携わってきました。
ここでは、Y-3が手がけた代表的なスポーツ関連デザインをご紹介します!応援するチームや、思いがけないコラボレーションもあるかもしれません。
サッカー日本代表

出典:PR TIMES
サッカー日本代表は2024年、Y-3を公式ユニフォームに採用しました。史上初の試みに、発表時にはとても注目を集めました!山本氏がデザインした炎のグラフィックは、日本代表の揺るぎない強さ、そして日本という国の神秘的な力を表現しています。
グラフィックには、炎の中心となる「目」が描かれています。ひとつひとつの炎は選手やサポーターを表し、各々の想いが渦を巻き集まって「炎の目」となり、その力がサッカー日本代表の力として高く舞い上がる様子を表現しているそうです!
レアル・マドリード
世界屈指のサッカークラブ、レアル・マドリードの2014-2015年シーズンにおけるサードユニフォームのデザインを、Y-3が担当しました。このユニフォームは、クラブの象徴ともいえる選手たちの「龍のような強さと決意」「鳥のような俊敏さと抜け目のなさ」がモチーフになっています!
2014年8月のシーズン開幕時に選手が実際に着用し、世界で1400着限定で販売されるなど、ファッション性と希少性の両面で高く評価されました。モードとスポーツの融合を象徴する一着です。
オールブラックス(ラグビーNZ代表)
2023年のラグビーワールドカップでも話題となった、ニュージーランド代表「オールブラックス」のユニフォームも、Y-3が手がけた作品のひとつです!
チーム名の通り、黒を象徴する「オールブラックス」。Y-3が持つモノトーンとミニマリズムの美学が見事に調和しています。山本氏が長年追求してきた「黒」の表現が、スポーツのフィールドでも力強さと品格を備えたかたちで実現されました。
世界初「民間用宇宙服」をデザイン
Y-3のデザインは、地上にとどまりません。民間宇宙旅行を推進する企業、ヴァージン・ギャラクティック社(Virgin Galactic)との共同プロジェクトにより、Y-3は世界で初めて民間用宇宙服のデザインにも携わりました!
同社はY-3とのコラボレーションの理由について、次のように語っています。
「民間宇宙旅行プロジェクトにおいて、ラグジュアリーファッションとトラベルに理解があり、同時にスポーツとテクノロジーに精通したパートナーが必要でした。Y-3はそのすべてを兼ね備えた“パーフェクト・フィット”だったのです」
技術、ファッション、トラベル、そしてラグジュアリー。そのすべてを横断することができるブランドとして、Y-3は唯一無二の存在であり続けています!
新ライン「Y-3 KURO(ワイスリークロ)」誕生

出典:PR TIMES
そして今年、ヨウジヤマモト2025-26年秋冬コレクションより、ヨウジヤマモトとY-3のコラボレーションによる新ライン「Y-3 KURO(ワイスリー クロ)」がローンチ!
Y-3 KUROはブラックを軸に構成されたユニセックスコレクションです。ヨウジヤマモトの服作りの姿勢を宿し、素材やディテールへのこだわり、Y-3のスポーツウェアとしての機能性と、シンプルでミニマルなデザイン性が融合されています。
「Y-3 KURO」は定番ラインとして今後も継続的にアイテムを展開する予定。ジェンダーレスな設計と幅広いサイズ展開で、着る人それぞれの身体と関係性を築くプロダクトとなっています。
「Y-3」はモードとスポーツの境界を越えた唯一無二のブランド
Y-3は、日本モード界の巨匠・山本氏とアディダスが手を組み、ファッションとスポーツという世界を融合させた革新的なブランドです。
「ダサい」という一部の声もありますが、それは決して品質やデザインの問題ではなく、Y-3の持つ独創性と実験的な要素への評価が分かれるから。むしろ、世界的なセレブリティが愛用していることからも分かるように、ファッション界では非常に高く評価されているブランドなのです。
Y-3の商品は、「BRING」でも取り扱っています。モードとスポーツの境界を越えた、唯一無二のY-3の世界を、ぜひ一度体感してみてください!ちなみにY-3は中古市場でも需要があり、モデルや状態によっては想像以上の評価がつくことも。もし自宅に使っていないアイテムがある方は、ストリートブランドに強い「BRING」にぜひご相談ください!




