エルメスのバッグを購入すると、箱や保存袋、ものによってはカデナやクロシェットといった付属品がついてきます。買取店へ査定に出す際、付属品がすべて揃っていると高値がつくとよく言われていますが、実際のところ、付属品があるかどうかでどれくらい金額に差が出るのでしょうか?
この記事では、付属品の種類、査定額に影響する付属品、付属品の有無による買取額の差を、実例とともにご紹介します。お手元にあるエルメスのバッグを売りたいものの、付属品がなくて悩んでいる方や、どこまで付属品を揃えておけばいいかわからない方のご参考になれば幸いです。
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目次
エルメスのバッグについてくる付属品の種類
1章ではまず、エルメスのバッグを買った際についてくる付属品をご紹介します。なお、付属品はバッグの種類によって異なります。
カデナ
カデナとは、別名「パドロック」とも呼ばれる南京錠のことです。エルメスから出ているハンドバッグのほとんどにはカデナがついており、有名どころだと「バーキン」「ケリー」「ボリード」「ピコタンロック」「リンディ」などに付属しています。
逆に、ショルダー型のバッグには付属していないことが多いです。エルメスのカデナには以下の2つの特徴があります。
・鍵の本数は必ず2本
バッグの金具はゴールドやシルバー、ピンクゴールドのものが多く、付属するカデナはそれと同じ色をしています。また、ついてくる鍵の本数は2本と決まっているので、極力なくさないようにしましょう。
クロシェット
クロシェットとは、革素材でできているキーケースのことです。語源は「小さなベル」を意味するフランス語“clochette”で、実際にエルメスのクロシェットはベルのような形をしています。
用途としてはカデナや鍵と一緒に使用することが多いですが、カデナはあるのにクロシェットが付属していないというモデルも稀にあります。
クロシェットが付属するおもなモデルは以下です。
・ケリー
・ボリード(27以上のサイズ)
・ボリード1923(25以上のサイズ)
・オータクロア
・エールバッグ
・ケリーデペッシュ
・サックデペッシュ
ショルダーストラップ
「コンスタンス」のように、もとからショルダーバッグとして作られているモデルはストラップが取り外しできない仕様になっていますが、一部のハンドバッグには付属品としてショルダーストラップがついてきます。
ショルダーストラップが付属するおもなモデルは以下の5つです。
・ボリード
・ボリード1923
・ツールボックス
・サックヴァンキャトル
外箱
出典:HERMES
外箱は基本的にエルメスの全商品についてきます。ブランドを象徴する鮮やかなオレンジ色が特徴です。
エルメスは商品ごとにさまざまなサイズの箱を用意しており、バッグはもちろん、財布や革小物、化粧品もこのオレンジ色の箱に入れられて販売されます。
なお、外箱のサイズは年々変化しており、近年は地球環境に配慮して以前より小型化されています。
保存袋
ロゴマーク入りの保存袋はすべてのバッグに付属しており、こちらも外箱と同様にさまざまなサイズが用意されています。
カデナやショルダーストラップといった付属品があるモデルには、それ専用の保存袋もついてきます。
エルメスの保存袋はたびたび色と素材がリニューアルされており、古い順に並べると以下のようになります。
・1991年〜2000年…ベージュ色のベロア素材
・2001年〜2006年…オレンジ色のキャンバス素材
・2007年以降…白色のキャンバス素材
保護用フェルト
バーキン、ケリー、コンスタンスのような中央に金具がついているデザインのバッグには、保護用フェルトがついてきます。
保護用フェルトは、金具がバッグの表面に傷をつけないために装着されており、上の写真のような状態で掛けられています。
レインカバー
エルメスのバッグを購入すると、専用のレインカバーがついてきます。このカバーは、雨や雪の日にバッグを覆って使用することを想定して作られており、モデルごとにサイズが異なるのが特徴です。
なお、各カバーサイズに該当するモデル名を記載したプリントも同封されます。
2023年時点で確認されているカバーサイズは、以下の8種類です。
カバーサイズ | 該当モデル |
N°1 | ケリー35・40 |
N°2 | ケリー28・32 |
N°3 | ケリー25、バーキン30、ボリード27 |
N°4 | ボリード31・37、ボリードリラックス35 |
N°5 | バーキン35・40、オータクロア32、ボリードリラックス40 |
N°6 | プリュム28・32 |
N°7 | バーキン25 |
N°8 | リンディ26・30 |
緩衝材
購入時、箱の中には緩衝材として全体を覆う紙と紙製の枕が入っています。これらの緩衝材は、箱の中でバッグが動いて型崩れしないよう、重要な役割を果たしています。
ショップカード
正規店で購入した商品には必ずショップカードがついてきます。ショップカードには以下の項目が記載されています。
【おもて】
・店舗名
・店舗住所
・電話番号
【裏】
・購入年月日
・製品番号(モデル、サイズ、素材、金具色、バッグ色の順に英数字で記載)
・商品に関する注意事項
※各ショップや対応スタッフによって記載される内容が若干異なる場合があります。
ジャポンタグ
2018年までは、通称「ジャポンタグ」と呼ばれる商品タグが付属していました。ジャポンタグの見た目は、洋服やアパレルグッズについているタグによく似ています。
「エルメスジャポン株式会社」という社名の下に「商品名・色・素材」が記載されていたため、このような通称がつけられました。2019年以降、ジャポンタグの付属は廃止されています。
金具の保護シール
エルメスの商品において、金具部分は保護シールが貼られた状態で販売されます。
なお、上の写真に写っているクロア部分だけでなく、底鋲(底面のスタッズ)も保護シールで覆われています。
査定額を大きく左右する付属品は?
ここでは、査定額を大きく左右する付属品について、未使用品と中古品の2パターンに分けて解説します。
未使用品の場合
バッグが未使用品の場合、以下の付属品が最低限必要となります。
・保存袋
・レインカバー
・カデナと鍵2本(付属するモデルの場合)
・クロシェット(付属するモデルの場合)
・ショルダーストラップ(付属するモデルの場合)
たとえ未使用であったとしても、上記のものが揃っていなければ「中古品扱い」となってしまうので注意が必要です。なお、前章で紹介した保護用フェルト、緩衝材、ショップカード、金具シールは、なくても査定額にほとんど影響いたしません。
中古品の場合
中古品において、査定額を大きく左右する付属品は以下の3つです。
・クロシェット(付属するモデルの場合)
・ショルダーストラップ(付属するモデルの場合)
こういった付属品が揃っていないと買取金額は大幅にさがってしまいます。
未使用品だと「外箱・保存袋・レインカバー」が必須となるのに、中古品だとあまり必要がない理由は、未使用品は再販売したときにプレゼント用として買われるケースが多く、梱包材が必須となるからです。
付属品があるほど買取額があがる?付属品ごとのプラス料金
エルメスのバッグは、付属品があればあるほど買取額があがります。ここでは、各付属品があると査定額がどれだけ加算されるのか解説していきます。
未使用品の場合
未使用品における、付属品ごとのプラス料金をご紹介します。
箱 | 100,000円 |
保存袋 | 30,000円 |
レインカバー | 10,000円 |
カデナ | 25,000円 |
鍵1本 | 15,000円 |
クロシェット | 50,000円 |
ショルダーストラップ | 150,000円 |
中古品の場合
中古品における、付属品ごとのプラス料金は以下のようになっております。
箱 | 0円 |
保存袋 | 0円 |
レインカバー | 10,000円 |
カデナ | 15,000円 |
鍵1本 | 15,000円 |
クロシェット | 30,000円 |
ショルダーストラップ | 100,000円 |
※上記の金額はあくまで一例です。相場状況やお品物の状態、素材、色によって金額が変動しますのでご了承ください。
こうして見てみると、中古品においてもカデナやクロシェット、ショルダーストラップが重要だということがよくわかりますね。もし査定に出すときは、ご自宅をしっかり探してみることをおすすめします!
エルメスの付属品がご自宅にあり買取に出そうか検討されている方は、下記のエルメスの買取ページを参考にしてみてください。
>>エルメスの最新買取情報や相場が気になる方はこちらをチェック!
付属品の有無による買取額の実例
ここでは、付属品の有無による買取額の差を、弊社の買取店「ブラリバ」での実績をもとにご紹介していきます。
バーキン25 エトゥープ トゴ
付属品完備の未使用品
買取金額:2,905,000円
付属品:外箱・保存袋・レインカバー・カデナ・鍵2本・クロシェット
備考:U刻印(2022年製)
外箱だけある中古品
買取金額:1,800,000円
付属品:外箱
備考:D刻印(2019年製)
付属品が少ないことに加え、上記の未使用品より製造年が3年古いため、110万円ほど安い買取金額となりました。
ケリー28 ブラック ボックスカーフ
付属品完備の中古品
買取金額:1,150,000円
付属品:外箱・保存袋・レインカバー・カデナ・鍵2本・クロシェット・ショルダーストラップ
備考:F□刻印(2002年製)、内縫い
付属品なしの中古品
買取金額:790,000円
付属品:なし
備考:S◯刻印(1989年製)、外縫い
こちらは付属品がないうえ、上記のバッグより13年古い型だったため、買取金額に36万円の差が出ました。
ボリード27 ブラック エプソン
付属品完備の未使用品
買取金額:800,000円
付属品:外箱・保存袋・レインカバー・カデナ・鍵2本・クロシェット・ショルダーストラップ
備考:Z刻印(2021年製)
ショルダーストラップだけある中古品
買取金額:650,000円
付属品:ショルダーストラップ
備考:Z刻印(2021年製)
バッグの状態はきれいですが、付属品がショルダーストラップのみだったため、上記のバッグより15万円安い買取金額となりました。
買取金額は付属品の有無だけでなく、バッグの年式(刻印)やきれいさによっても変わってきますので、上記はあくまで一例として捉えていただければと思います。
ブラリバでの詳しいエルメスの買取実績が気になる方は、こちらのエルメス買取ページも併せてご参照ください。
付属品だけでも価値はある?フリマアプリでの付属品の落札相場を紹介!
中には、エルメスの付属品だけ手元にあって、それを売りに出したいと思っている方もいらっしゃるでしょう。ここでは、フリマアプリでの付属品の落札相場を参考までにご紹介します。
付属品 | 落札相場 |
カデナ+鍵2本 | 9,000円〜30,000円 |
クロシェット | 20,000円〜34,000円 |
ショルダーストラップ | 50,000円〜180,000円 |
外箱 | 4,000円〜16,000円 |
保存袋 | 3,000円〜6,500円 |
レインカバー | 500円〜2,500円 |
落札相場は、付属品のきれいさや色、素材、サイズなどによって大きく変わってきます。
なお、「フリマアプリで付属品を購入し、全部揃えてから買取店へ査定に出そう」と考える方もいるかもしれませんが、お手持ちのバッグとサイズ・色・素材が合わない可能性があるので、注意が必要です。
エルメスを査定に出す際はできるだけ付属品を揃えよう!
この記事では、エルメスにおける付属品の種類、査定額に影響する付属品、付属品の有無による金額の差を、弊社「ブラリバ」での買取実績とともにご紹介しました。記事の要点を以下にまとめます。
- 基本的に付属品があるほど買取額はあがる
- 未使用品として売る場合は、箱や保存袋、レインカバーまで揃っていなければならない
- 中古品の場合、箱や保存袋といった梱包品の有無は査定額にあまり影響しない
- モデルにもよるが、付属品の有無によって数十万〜数百万円単位で買取額が変わるケースがある
- フリマアプリで付属品を買う際は、希望のサイズ・色・素材と異なる可能性があるので注意が必要
以上となります。
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