キラキラとした華やかさが特徴のダイヤモンドは多くの人々を惹きつける宝石です。思わず手を伸ばしたくなるのは、石そのものが特別な力を秘めているからなのかもしれません。
そんなダイヤモンドをもし身につけるなら、石言葉にも注目してみるとよいでしょう。では、ダイヤモンドにはどのような石言葉があり、どういった意味があると信じられているのでしょうか。
本記事では、ダイヤモンドの基本をおさらいしつつ、石言葉や意味などについてお届けします。
目次
ダイヤモンドの語源と由来
「ダイヤモンド」という名前は、ギリシャ語の「adámas(アダマス)」を語源としています。
adámasには「征服するのが極めて難しい」「何よりも強い」といった意味があります。世界でもっとも硬い宝石とされるダイヤモンドに、ぴったりの意味だと言えるでしょう。
そこから、ラテン語では派生語の「adamans」や「diamas」が使用されるようになり、その後古フランス語や中英語でもあらゆる派生語が誕生していきました。
そして、言語に応じてadámasから派生していく過程で、英語の「diamond」が誕生しました。英語での呼び方に由来して、日本でもダイヤモンドという言葉が親しまれています。ちなみに和名では「金剛石」と呼ばれます。
ダイヤモンドの主な産地
ダイヤモンドが採れる国は世界で20か国以上もあります。そのなかでも、主な産地として「ロシア」「ボツワナ」「カナダ」「コンゴ民主共和国」などが挙げられます。
特にロシアの生産量が多く、一般社団法人 東京ダイヤモンドエクスチェンジ(TDE)の資料によると2023年時点でダイヤモンド原石の生産量はロシアが全体の33.5%を占めています。
また、資料内の以下図をみると、先ほど挙げた上位4か国だけでダイヤモンド原石の世界シェアを約77%も占めていることが分かります。
出典:TDE
いっぽう日本は、ダイヤモンド生産国とは「地殻」が異なるため基本的には産出されません。
主にダイヤモンドが発見されやすいのは、「ブルーグランド(キンバーライト)」と呼ばれるマグマが冷えて固まっている箇所です。ブルーグランドは火山活動がまだ活発だったときの古い地殻が残っている国に存在します。
つまりダイヤモンドが採れるのは「古い地殻がある国」なのですが、日本は地球上でも「新しい地殻の上にある国」です。そのため、一般的に日本ではダイヤモンドが産出されないとされています。
しかし、2007年に愛媛県 四国山地の火山岩から1μm程度のダイヤモンド結晶が発見されたことがあります。この事実は日本からもダイヤモンドが採れる可能性があるということを示し、今後さらなる展開を期待させてくれます。
まだまだ日本にはダイヤモンドが眠っているのかもしれません。
出典:2023ダイヤモンド原石国別統計データ | TDE
出典:ダイヤモンドはどこで採れるのか?日本ではとれない理由 – One Heart
ダイヤモンドに込められた石言葉
宝石にはそれぞれ、意味や祈りを込めた「石言葉」があります。
ダイヤモンドはポジティブな石言葉がたくさんあるため、知っておくことで身につけたときの気持ちも自然と高まります。ここからは、そんなダイヤモンドの石言葉を紹介します。
「永久不変の愛」「永遠の絆」
ブライダルジュエリーにも多く用いられるダイヤモンドは、「永久不変の愛」という意味が込められているとされています。
カット技術の確立によりダイヤモンドはより強い輝きを放つため、その唯一無二の輝きと透明感が「永遠の絆」や「変わらぬ愛」をイメージさせてくれます。
また、イギリスから始まったとされる風習では、結婚60年目を「ダイヤモンド婚」と呼び、末永く幸せな結婚生活を象徴する年とされています。そのため、結婚60年目にダイヤモンドを贈り合うという夫婦も多くいます。
「不屈の精神」「強い意志」
ダイヤモンドは、非常に硬く耐久性の高い宝石として知られています。こうした特徴から「不屈の精神」や「強い意志」という石言葉があります。
現代においてダイヤモンドは「華やかな輝きを放つ宝飾品」というイメージがありますが、もともとは戦いに赴く男性が身につけるお守りであったと言われています。
どうしても負けられない状況に置かれたときや、自分自身の意志が弱まってしまいそうなとき、ダイヤモンドを支えとするのもオススメです。
「純粋な心」「成功」「勝利」
ダイヤモンドの石言葉はほかにも「純粋な心」「成功」「勝利」などがあります。
透明で美しい輝きは、不安を和らげたいときや自信を身につけたいとき、周囲の人との関係性を改善したいときなどにもオススメです。
また、ダイヤモンドは4月の誕生石であるため、4月生まれの人が身につけるとより強いパワーを発揮してくれると信じられています。宝飾品としてだけではなく、パワーストーンとして選ぶのもよいでしょう。
ダイヤモンドにまつわる歴史的逸話
古くから人々にとって「特別な石」であり続けたダイヤモンド。だからこそ、さまざまな歴史的逸話を持つ宝石でもあります。
具体的にはどのような逸話があるのでしょうか。ダイヤモンドにまつわる豆知識として、ぜひ注目してみてください。
『ナポレオン』とリージェント・ダイヤモンドの逸話
世界でもっとも美しいダイヤモンドのひとつと言われるのが「リージェント・ダイヤモンド」です。
南インドで発見された410カラットの原石を加工して作られたダイヤのサイズは、なんと140.50カラット。フランスの歴史とともにあり、多くの歴史上の人物が身につけたことでも知られています。
あの『ナポレオン・ボナパルト』は、フランス革命時に剣の柄の部分をリージェント・ダイヤモンドで装飾していたと言われています。皇帝に即位する際の戴冠式でも身につけていたそうです。
また、『マリー・アントワネット』はリージェント・ダイヤモンドを帽子にあしらい、愛でていたと伝えられています。
呪いのホープ・ダイヤモンドの伝説
17世紀にインドの鉱山で宝石商が購入したと言われる112.5カラットの「ホープ・ダイヤモンド」は、所有者を不幸に陥れる呪いの石として知られています。
青さが特徴のホープ・ダイヤモンドは、その美しさで多くの人を魅了したものの持ち主が次々と不幸な運命に見舞われたことで話題となりました。
ダイヤに関わった人のなかには、悲劇的な結末を迎えた人も少なくないそうです。ちなみに、1997年に公開された映画「タイタニック」に登場した碧洋のハートは、ホープ・ダイヤモンドをモデルにしたと言われています。
ダイヤモンドの石言葉を知ってその魅力をもっと楽しもう
ダイヤモンドの魅力は、その美しさだけではありません。身につけたときに感じられる特別なパワーにも注目してみてはいかがでしょうか。
また、ダイヤモンドには前向きな石言葉が多数込められているため、身につけることでよりポジティブな気持ちになれるでしょう。石言葉に込められた意味に注目しながら、ダイヤモンドの新たな魅力を発見してみてください。