落ち着いた独特の緑色が幅広い世代に人気の翡翠。最高級の翡翠は高値で取引され、宝石として高い価値を持ちます。
当記事では、翡翠の価値について解説します。値段を決めるポイントや本物の翡翠の見分け方など、翡翠の価値について知りたい方はぜひ参考にしてください。
目次
翡翠の価値についての基礎知識
翡翠の価値を知る上でまず知っておきたいのが、翡翠とは2種類の鉱物の総称ということです。
ここでは、ジェダイトとネフライトという、2つの鉱物について解説します。
ジェダイト(硬玉)
ジェダイトは「本翡翠」と呼ばれる鉱石です。ジェダイトはダイヤモンドやサファイアと同じ貴石に分類され、宝石としての価値があります。そのため、ジュエリーとして価値がある翡翠とは、ジェダイトのことを指します。
ジェダイトは、宝石の硬さを表すモース硬度が6.5から7とネフライトより硬いため、硬玉と呼ばれています。純粋なジェダイトは白色ですが、鉱物を構成する成分によって石の色が変わるため、ジェダイトのカラーは非常に豊富です。
クロムと鉄を含んだジェダイトは緑色、鉄やマンガンを含んだジェダイトは紫色になりますが、その他にもブルーやピンクなど、さまざまな色合いのジェダイトが存在します。
ネフライト(軟玉)
ネフライトは主に中国で産出されるため「中国翡翠」とも呼ばれています。ネフライトのモース硬度は6から6.5で、ジェダイトよりも柔らかいことから「軟玉」の名前がつきました。ネフライトは半貴石に分類されるため、宝石としての価値はありません。
しかし、新疆ウイグル自治区の一部で採掘される「和田玉」や、和田玉の中でも白くて柔らかな色合いを持つものは「羊脂玉」と呼ばれ、高い値段で取引されています。
ネフライトはジェダイトと異なり、色のバリエーションは多くありません。白色をベースに、薄い緑から濃い緑のグリーン系のグラデーションが基本です。
翡翠の値段を決めるポイント
翡翠の価値は、さまざまな要素によって決まります。ここでは、翡翠の値段を決めるポイントについて解説します。
色の種類
翡翠の価値を決める上で最も重要なポイントが、色の種類です。ジェダイト(本翡翠)はカラーバリエーションが豊富ですが、やはり濃い緑色の翡翠がもっとも貴重で人気があります。
その他、薄紫のラベンダー翡翠や、青系、乳白色の翡翠は人気があり、質のよいものは値段も高くなります。
透明度の高さ
翡翠は内包物(インクルージョン)が少なく透明度が高いほど価値があるとされています。無色透明に近い翡翠は「氷翡翠」と呼ばれており、涼し気な印象で人気があります。
色ムラがないもの
翡翠はさまざまな鉱物が含まれることで色が変わる性質があります。そのため、色ムラがなく、均一な色合いがある石のほうが価値が高いです。
最高級の翡翠「ろうかん」
翡翠の中でも、最も価値が高い最高級品を「ろうかん」と呼びます。ろうかんと呼ばれる翡翠の条件は次の3つです。
- 深いエメラルドグリーン
- 透明感がある
- 色ムラがなく艶がある
ろうかんとは中国語で青々とした竹を意味します。
最高品質のろうかんはとろみのある艶を持ち、自ら発色しているような深いグリーンが特徴です。
ろうかんの翡翠は産出量が非常に少なく価値が高いため、その値段も非常に高価です。大粒のろうかんのみを使用した翡翠のネックレスは、国際的なオークションで約30億円で落札されたこともあります。
ろうかん品質の翡翠は年々少なくなっているため、価値が上がっています。古い翡翠をお持ちの方はお手元の翡翠を一度査定してみてはいかがでしょうか。
翡翠の見分け方
翡翠はジェダイトとネフライトの2種類あり、さらに似た石や偽物も多く流通しているため、真贋を見分けるのが難しい石です。ここでは、簡単な翡翠の見分け方を解説します。
光をあててみる
本物の翡翠を見分ける方法でもっとも簡単なのが、翡翠に光をあててかざしてみることです。翡翠はどれだけ透明感が高いものでも、必ずもやのような内包物や濃淡があります。
気泡が入っていたり、完全に透明だった場合、翡翠とは別の鉱物や、ガラス製の可能性があります。
色の均一性をみる
翡翠は色ムラがないほど価値が高くなりますが、完全に色ムラがない翡翠というのはほとんどありません。
石の表面を見た時に、色ムラがありつつ、色彩に均一性があるものは本物の可能性が高いです。
反対に、色ムラが全くなかったり、色ムラが不規則な色合いをしているものは、偽物や他の鉱物のケースが多いです。
本物の翡翠の価値は専門家に見てもらおう
翡翠は宝石の中でも真贋を見分けるのが難しい石です。高級な翡翠ほど透明感が高く、見分けるポイントとなる内包物や色ムラが少なくなるためです。
お手持ちの翡翠の価値を確実に知りたいなら、専門家に鑑定してもらうのがおすすめです。
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さいごに
翡翠は色の種類や質感が豊富で、奥が深い宝石です。価値が高い翡翠は世界的に人気があり、高値で流通しています。質のよい翡翠が少なくなっている今こそ、お手持ちの翡翠の価値を再確認してみてはいかがでしょうか。