イタリアを代表するファッションブランドであるフェラガモ。高品質なレザーを使った履き心地のよい靴が有名ですが、最近ではバッグなど革製品の分野でも人気があります。
当記事では、フェラガモがどんなブランドなのか、なぜ人気なのかを解説します。また、フェラガモの代表作や、高額で売れるアイテムも紹介します。
これからフェラガモを手に入れたい方や、フェラガモについて知りたい方はぜひ参考にしてください。
目次
フェラガモはなぜ人気?長年愛される理由を解説
出典:FERRAGAMO
フェラガモは1927年に創業したブランドで、女優のマリリン・モンローやオードリー・ヘプバーンが愛用したことでも知られています。貴族やセレブの顧客が多く、世界的に高い評価を得ています。
フェラガモは靴やバッグのほか、アパレルや香水など様々な分野に展開しており、トータルコーディネートできるブランドとして人気です。
ここでは、フェラガモがなぜ長年愛され続けるブランドとなったのか、その理由を解説します。
デザインのよさと機能性を両立させたアイテムの数々
フェラガモが長く愛されるブランドとなった最大の理由は、デザインと機能性を両立させているという点です。
フェラガモの創業者のサルバトーレ・フェラガモ氏は、もともと靴職人としてキャリアをスタートさせました。フェラガモの靴は「見た目が美しく、足が痛くならない」という理念のもとに作られています。
見た目の美しさはもちろん、使う人の心地よさを考えて作られたフェラガモの靴は、世界的に高く評価されています。
そうしたもの作りへの姿勢は、靴だけではなくバッグやアパレルなど、フェラガモのさまざまなアイテムに浸透しています。
例えばフェラガモのバッグの代表作「ガンチーニ」は上品でシンプルな見た目ながら、内部にはしっかり仕切りやジップポケットがあるなど、機能性の高さも抜群です。
見た目はもちろん、使いやすさも考えられているフェラガモのアイテムは、単なるおしゃれなブランド品ではなく、実用品としても優秀です。
素材への強いこだわり
フェラガモは、創業当時から素材に対するこだわりを強く持っていました。最高級の素材を、フェラガモのクリエイティブに合わせて革新的な使い方をしてきたことが、ファッション業界で高く評価されています。
また、フェラガモはファッション業界を牽引する企業としての責任を持ち、環境への影響にも強く配慮しています。
メイン商品である革製品は、環境汚染に配慮した金属・クロムフリーレザーを導入しているほか、時計やアパレルアイテムなどもリサイクル可能な素材を積極的に取り入れるなど、SDGs(持続可能な開発目標)を重視するサステナブルな姿勢は、多くの企業やセレブから支持されています。
年齢や性別を問わず使える品のよさ
フェラガモの靴やバッグは、性別や年齢を問わず使える品のよさが魅力です。フェラガモはイタリアの芸術的なセンスと、伝統の職人技術を大切にしており、落ち着いたデザインのアイテムを数多くラインナップしています。
イタリアのブランドというと、華やかな色使いや個性的な柄が多いイメージがありますが、フェラガモはベーシックなイメージが強いブランドです。機能性が高く、どんな人が身につけても上品に見えるため、流行にとらわれることなく長く使えます。
有名人の愛用者が多い
フェラガモのアイテムは世界中のセレブに愛用されています。
特に、創業者のサルバトーレ・フェラガモがハリウッドに店を構えていたことから、マリリン・モンロー、イングリッド・バーグマン、マレーネ・ディートリッヒ、グレタ・ガルボなど、往年のハリウッド女優の多くがフェラガモの靴をオーダーしていました。
特にオードリー・ヘプバーンはフェラガモの熱心なファンで「フェラガモの靴しか履かない」と公言し、何度も繰り返し靴をオーダーしていたそうです。オードリーとフェラガモの関係は深く、1950年代にはフェラガモから「オードリー」という名のバレエシューズが発売されました。
日本の芸能人にもフェラガモの愛用者は多く、特に、モデルの君島十和子さんがフェラガモの靴を何十足も持っていたことで日本でのフェラガモの知名度は大きくアップしました。
また、歌手の西島隆弘さんがフェラガモの財布を愛用しているなど、男性芸能人の間にもフェラガモ人気は浸透しています。
フェラガモが作り上げた歴史の数々
靴職人からスタートし、世界的に有名な総合ファッションブランドとなったフェラガモですが、現在の地位を築くまでにはさまざまな波乱がありました。
ここでは、フェラガモの創業から現在までの歴史の数々を紹介します。
9歳にして初めての靴を作り、11歳で初めての店を持つ
フェラガモの創業者であるサルバトーレ・フェラガモ氏は、天才的な靴職人として子供の頃からその才能を発揮していました。フェラガモ氏が初めて靴を作ったのは、わずか9歳の頃と言われており、11歳で自宅に靴屋を開店します。
15歳の頃、靴の大量生産を学ぶために単身で渡米し、1919年にカリフォルニア州サンタバーバラに靴の修理とオーダーメイドの店をオープンしました。サンタバーバラには映画関係者が多かったこともあり、1923年には、ハリウッドに「ハリウッドブーツショップ」を開店し、映画の衣装やハリウッドセレブのオーダー靴などを手掛けました。
フェラガモは靴の美しさだけでなく履きやすさも重視しており、南カリフォルニア大学で解剖学を学んで靴作りに役立てました。その結果、フェラガモ氏はハリウッドで「スターの靴職人」と呼ばれるようになり、アメリカで高い名声を築き上げました。
イタリアにて「サルヴァトーレ・フェラガモ」をオープン
出典:FERRAGAMO
1927年にイタリアに戻ったフェラガモ氏はフィレンツェに「サルヴァトーレ・フェラガモ」という靴工房をオープンします。これが、今のフェラガモの原点となる店です。フェラガモ独自の製法で作った靴は大好評でしたが、地元の職人との軋轢や世界大恐慌のあおりを受け、フェラガモは1933年に破産してしまいます。
大打撃を受けたにも関わらず、フェラガモはハリウッド時代の顧客や各国の上流階級からの支援を受け、ブランドを復活させます。その後は、フェラガモ氏が経営面でも才能を発揮し、ブランドをより大きく発展させていくこととなりました。
フェラガモが生み出した画期的な靴の数々
天才的な靴職人であるフェラガモ氏のもと、フェラガモでは従来の靴の常識にはない画期的な靴を生み出していきました。
大学で解剖学を学んだフェラガモ氏は「体重は土踏まずのアーチに垂直にかかる」という事実に基づき、全く新しい靴型を生み出します。これにより、フェラガモの靴は足が痛くなく、履きやすいという評判が広まります。
今では当たり前になった靴先の丸い「フレンチトゥ」を発明したのもフェラガモです。当時はつま先の尖った靴しかなく、楽に履けるフレンチトゥの靴はハリウッドスターを中心に大流行しました。
また、靴は足を隠すものという常識を打ち破り、サンダルをヒットさせたのもフェラガモの功績のひとつです。映画用の靴を手掛けていたフェラガモ氏は、エジプトの文化にインスパイアされ、サンダルを制作しました。
サンダルは世界的なヒットとなり、靴の新しいスタイルとしてファッション史に大きな功績を残しました。
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フェラガモの靴の中でも最大のヒットといえるのが、1930年代から1940年代ごろにかけて作られたウェッジヒールです。当時のイタリアは戦争による大不況が続いており、靴のヒールを作るための材料が不足していました。
しかし、フェラガモ氏は材料不足を逆手に取り、ガラスや木、セロファンなどさまざまな素材で靴を作っていきます。そして、1942年にコルクを使ったウェッジヒールを発明し、当時の最先端ファッションとして大流行しました。
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1947年には、セロファンやナイロン糸を使用した「見えない靴」をデザインし、アメリカ人以外で初めてファッション界のオスカーとも言われる 「ニーマン・マーカス賞」を受賞しました。
このように、現在では当たり前になった靴のデザインの多くが、フェラガモの発明によるものです。フェラガモが取得している靴関係の特許は数百個以上といわれており、フェラガモの生み出した靴がいかに画期的なものばかりかがわかります。
総合ファッションブランドへの転換
1960年に、フェラガモ氏は62歳でこの世を去ります。フェラガモ氏は生前フェラガモというブランドを単なる靴ブランドではなく、トータルコーディネートできる総合ファッションブランドにしたいという夢がありました。
そのため、生前から妻のワンダと子どもたちを事業や靴作りに参加させ、自分の死後もブランドが発展する布石を打っていたのです。
フェラガモ氏の死後、1965年には長女のフィアンマによるハンドバッグコレクションや、次女のジョバンナによるウェアコレクションが相次いでデビューします。フィアンマは父と同様に「ニーマン・マーカス賞」を受賞し、フェラガモは総合ファッションブランドとして新たな展開を広げていきます。
その後、1969年にフェラガモのバッグの代表作である「ガンチーニ」が生まれ、1971年には三女のフルヴィアによってシルクスカーフとネクタイの生産が始まりました。
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ファッションの分野で幅広い展開をしつつ、1978年には現在もフェラガモのアイコン的存在となっている「ヴァラ」というパンプスが発売されます。
その後も、フレグランスやスニーカーなどさまざまな分野でヒットを出し続け、2011年にはイタリア証券取引所への株式上場も果たします。
フェラガモ氏の夢は家族に引き継がれ、これからも時代を超えて愛されるブランドとなるでしょう。
フェラガモの人気アイテムといえばこれ!
フェラガモには、バッグや靴などさまざまな人気アイテムがあります。ここでは、フェラガモの人気アイテムの数々を紹介します。
トップハンドルバッグ
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台形のかっちりしたデザインに、フェラガモのアイコンモチーフであるガンチーニがついたバッグです。
ガンチーニはフェラガモの1969年のデビュー以来、フェラガモの代名詞として長年愛されているモチーフです。ガンチーニとはイタリア語で「小さなフック」という意味で、フィレンツェのスピーニ・フェローニ宮殿の側壁に取り付けられた鋼鉄製の留め具が由来です。
見た目はコンパクトですが、内部には仕切りとファスナーポケットがついており、機能性は抜群です。時代に左右されないデザインのため、フェラガモのロングセラーアイテムとして人気です。
ホーボー
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ホーボーは、デイリーユースに最適なレザーバッグです。半月型のフォルムで体にフィットしやすく、上品なデザインですがアクティブなスタイルにもマッチします。
長財布も収納できる十分な容量があり、ちょっとしたお出かけにはメインのバッグとして、荷物の多いときはサブバッグとしても使えます。マチもしっかりあるので、見た目以上に収納力のあるバッグとして人気です。
トリフォリオ
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ガンチーニがアクセントになったワンハンドルのショルダーバッグで、フェラガモの新しいアイコンバッグとして人気急上昇中のアイテムです。
レザー素材はフォーマルな印象、ファブリック素材はカジュアルな印象と、素材によって大きく印象が変わるのも魅力です。
VIVA BOW
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フェラガモのシューズのアイコンである「VIVA」ラインをモチーフにしたバッグです。センターにメタルプレートをセットしたリボンは、ひと目でフェラガモのアイテムとわかります。
リボンモチーフはかわいすぎる印象になりがちですが、フェラガモのリボンモチーフはスタイリッシュな雰囲気なので、甘くなりすぎず年齢を問わず使える点が人気です。
ソフィア
ソフィアは、小さめのガンチーニがアクセントとなった長方形のバッグです。2009年に登場して以来、フェラガモの定番バッグとして人気があります。
ベーシックなレザーのタイプだけでなく、キャンバス素材と組み合わせたものなど、バリエーションが豊富な点も魅力です。
エイミー
エイミーはかっちりした直線的なシルエットが特徴で、ビジネスバッグとしても人気のデザインです。
レザーのフリンジがアクセントとなっており、エレガントな雰囲気の中にキュートさがプラスされています。
トレイシー
トレイシーはショルダーストラップ付きの2WAYバッグで、リボンモチーフの付いたフェミニンなデザインで人気があります。
シーンに合わせて持ち方を変えられるため、活躍の場が広いのが魅力です。
フェラガモは高く売れる?高価買取されやすい特徴3選
フェラガモはバッグや靴などアイテム展開が広く、中古市場でも非常に人気があるブランドです。
ここでは、フェラガモの高く売れる特徴を、実際のブラリバの買取実績とあわせて紹介します。
新作や人気モデルは査定額アップ
フェラガモの中でも、ガンチーニやVIVA BOWなど、定番人気のモチーフは査定額がアップする傾向があります。また、新作モデルも高額査定となるため、買取に出す際はできるだけ新しいうちに売るのがおすすめです。
ガンチーニ レザー2WAYショルダーバッグ
ブラリバ買取実績:59,000円
保存状態がよいもの
フェラガモのバッグや靴は、素材にこだわり、最高級のレザーを使用しています。保存状態がよく、傷やスレがないものは高額査定が期待できます。
また、パテントレザーやストロー素材など、傷がついたり痛みやすい素材のアイテムは、状態がよいほど査定アップのポイントとなります。
ガンチーニ ストローバッグ
ブラリバ買取実績:84,000円
珍しい素材のもの
フェラガモでは、クロコダイルやカルング(ヤスリヘビ)など、珍しい素材のアイテムがラインナップされています。一般的なカーフレザー(牛革)以外の素材は生産数も限られているため、市場に出回る数が少なく、査定額も高くなる傾向があります。
ガンチーニ クロコ 2WAYショルダーバッグ
ブラリバ買取実績:130,000円
フェラガモは流行にとらわれないデザインで人気のブランド
フェラガモは90年以上の歴史を持つ伝統あるブランドです。実用性と美しさを両立させた靴やバッグが人気で、性別や年齢を問わず人気があります。
フェラガモのアイテムは質のよい素材を使用しており、デザインも流行にとらわれないシンプルなデザインが多いため、古いフェラガモの靴やバッグでも高額査定が期待できます。
フェラガモのアイテムをお持ちの方は、ぜひ一度価値を調べてみることをおすすめします。