Louis Vuitton(ルイ・ヴィトン)は、世界中で人気を集めるフランスの高級ファッションブランドです。Hermes(エルメス)やCHANEL(シャネル)と並んで「世界三大ブランド」と称されており、レザーアイテムを中心に世界各地で絶大な人気を誇ります。
しかしあまりに人気が高いことから、偽物やコピー品のアイテムも各地で多数出回っています。特にフリマアプリのような個人間取引での購入を検討している方は、不安に感じる方もいるのではないでしょうか。
そこで本記事では、ルイ・ヴィトンをはじめとしたブランドアイテムの買取に精通している当社が、ルイ・ヴィトンの本物と偽物を見分けるポイントについて詳しく解説します。購入の際に注意すべきポイントや、偽物に対する買取店の対応についてもご紹介するので、最後までご覧ください。
※本記事で使用している画像はすべて本物であり、偽物の画像は一切使用しておりません。
※本記事は偽物やコピー品の所持を推奨するものではありません。
※当店では真贋に関するお問い合わせには回答しかねます。
目次
バイヤーが教えるルイ・ヴィトンの偽物を見分けるポイント
一般的に、偽物やコピー品は本物に比べて低コストで作られることが多く、こうした低コストの製品を本物であるかのように高額で販売し、多額の利益を得るケースが増えています。原則として偽物やコピー品の売買は法律で禁じられており、場合によっては逮捕されてしまう可能性もあるので誤って購入しないよう細心の注意が必要です。
本章では、ルイ・ヴィトンの偽物を見分けるポイントをご紹介します。経験豊富なプロのバイヤーが重視する真贋の見極めポイントを詳しく解説するので、しっかり押さえておきましょう。
ブランドロゴがにじんでいたりフォントが違ったりしていないか
ブランドロゴで見分けるポイントは、以下の3点です。
ブランドロゴの見分けポイント
- ブランドロゴににじみや傾きがないか
- 「L」と「V」の左側が太く右側が細くなる明朝体であるか
- 「O」が真ん丸に近いシルエットになっているか
ルイ・ヴィトンのブランドロゴは主にブランドタグや金具部分に刻印されているものが多いですが、モノグラムモデルのアイテムは中央に大きく「L」と「V」が組み合わさったロゴが配置されています。
正規品の場合は全体的ににじみがなく鮮明に印字されていますが、偽物の場合はにじみが目立つ仕上がりになっており傾きがあるなどバランスの悪いデザインになっているものが多いです。また「L」と「V」のフォントに注目してみると、正規品は左側が太く右側が細くなる明朝体を使用しているのがわかります。偽物にはフォントの太さが均一なものがあるため、注意が必要です。
さらに「LOUIS VUITTON」と刻印されているブランドタグや金具に着目すると、正規品は「O」が真ん丸に近いポテっとしたシルエットになっています。これが細長い数字の「0」のようなシルエットになっている場合は偽物の確率が高いです。
ビスに立体感があり文字が潰れていないか
ビスで見分けるポイントは、以下の3点です。
ビスの見分けポイント
- 立体感があり潰れていないか
- 刻印の深さが均等でフォントのバランスがいいか
- くすんだ落ち着きのある色であるか
ビスはルイ・ヴィトンの中でもいくつか種類があるのでビスによって異なる部分もありますが、共通事項としてチェックしておきたいのが「ビスの立体感」と「刻印のバランス」です。
正規品のビスは上の画像のように立体感がありますが、偽物は平面で潰れているようなデザインになっているものが多いとされています。またブランドロゴが刻印されている部分においても、正規品の場合は均等の深さで掘られており全体的なバランスも整えられています。深さに粗がありバランスの悪い配置になっているものは偽物の可能性が高いでしょう。
加えてビスの光沢にも注目してみると、正規品よりも偽物の方が強い輝きを放っており、光沢が異常に強いものは注意が必要です。
縫製が右上がりに施されており間隔が一定か
縫製で見分けるポイントは、以下の2点です。
縫製の見分けポイント
- 縫製が右上がりに施されているか
- 縫い目の間隔がまばらでないか
縫製に関して、偽物は縫い目の間隔がまばらであるなど全体的に機械的な作りになっているため細々とした部分まで処理しきれていません。本物は熟練の職人によって手作業によって作られているため、きめ細かで丁寧な仕上がりになっているのが特徴です。
その中でも特徴的なのは縫い目の角度です。正規品は縫製が右上がりに施されているのに対して、偽物は機械的に真っ直ぐ縫われています。縫い目の角度は注意してみれば判別しやすいので、なるべく確認するようにしましょう。
シリアルナンバーが規定の文字数になっているか
シリアルナンバーで見分けるポイントは、以下の1点です。
シリアルナンバーの見分けポイント
- 製造国のアルファベット2文字と製造年月を表す数字4文字で構成されているか
シリアルナンバーは、ルイ・ヴィトンの真贋を判別する上で最もわかりやすいとされています。基本的にどのアイテムにも刻印されていますが、ブレスレットやキーケースなど一部のアイテムには刻印されていないのであらかじめチェックしておきましょう。
正規品のシリアルナンバーは大半が「製造国のアルファベット2文字と製造年月を表す数字4文字」で構成されていますが、オーダーメイドのものはアルファベット3文字で構成されているものもあるので注意が必要です。
シリアルナンバーが刻印されている場所はアイテムや製造時期によって異なりますが、ほとんどが見つけづらい位置に記されています。そのため「全然見つからない!」という方も、収納ポケットの裏側やステッチ付近など見にくいところまで根気よく探すと見つかるケースが多いです。
シリアルナンバーについては以下の記事で詳しく解説していますので、気になる方はこちらも併せてチェックしてみてください。
金具のメッキ処理が丁寧に施されているか
金具で見分けるポイントは、以下の3点です。
金具の見分けポイント
- メッキの処理が丁寧に施されているか
- 留め具がしっかり噛み合っているか
- チェーンの輪が大きく長く見えていないか
ルイ・ヴィトンに使用されている金具は、すべて特注で作られています。そのためメッキ処理も丁寧に施されており、滑らかな手触りになるようにムラなくコーティングされているのが特徴です。偽物は留め具がしっかり噛み合っていないなど基本的に質の低い金属を使用しているものが多いので、ファスナーのフックや留め具などに着目すると見分けがつきやすいでしょう。
また財布などに用いられるチェーンにも見分けポイントがあり、偽物はひとつひとつの輪が大きく作られており全体的に長く見えてしまいます。こちらは実際に手に取って見比べてみないとわからない部分なので、しっかりチェックしておきましょう。
スナップボタンの先端がキノコのように尖っているか
スナップボタンで見分けるポイントは、以下の2点です。
スナップボタンの見分けポイント
- オス部分の先端がキノコのように尖っているか
- メス部分のロゴの刻印が潰れていないか
スナップボタンは、主に財布やカードケースなどについているパーツです。スナップボタンには「オス(凸部分)」と「メス部分(凹部分)」がありますが、偽物の見分け方はこの部分で判別することができます。
まずオス部分に着目してみると正規品の場合、先端がキノコのように尖っているのが特徴です。偽物は尖っておらず丸みのあるシルエットになっているので、容易に判別できます。またメス部分に記されているヴィトンのロゴが、偽物だと潰れていたりフォントが見えにくくなっているものが多いです。
【ライン別】ルイ・ヴィトンを買う際にチェックすべきポイント
ルイ・ヴィトンには数多くのラインが存在しており、そのどれもがブランドのアイコン的存在として人気を集め続けています。本章では、その中でもルイ・ヴィトンの主要ラインにおける購入の際にチェックしておきたいポイントについて解説します。
ルイ・ヴィトンの象徴「モノグラム」
モノグラムはルイ・ヴィトンを象徴するアイコンであり、特徴的な「LV」ロゴや星、花で構成されたデザインが魅力です。コピー品の精度にもよりますが、基本的に偽物のモノグラムはプリントの見た目で判別できるものが多いとされています。
正規品のプリントにはムラが一切ありませんが、偽物は色にムラが生じているものが多いです。これは正規品に「PVCキャンバス」という特殊なコーティングを施しているためであり、天然の革よりもプリントにムラが生じにくくする効果があります。
また正規品のモノグラムは、中心に線を引いた時に左右対称に柄が配置されているのも特徴のひとつです。こうした左右対称のデザインは少しでもズレると違和感があるので、必ずチェックしておきましょう。
加えて「cマーク」はモノグラムのビックサイズのバッグにいくつか隠れていますが、光に照らして目を凝らさないと見えないのですぐに見つからなくても偽物と早とちりしないように注意が必要です。
日本人に馴染み深い模様「ダミエ」
ダミエはフランス語で「市松模様」を意味する言葉で、モノグラムと並んでルイ・ヴィトンを代表するアイコンです。シンプルながらも高級感漂うデザインが魅力で、老若男女問わず幅広い世代から人気を集めています。
そんなダミエも、モノグラムとはまた異なる偽物の見分けポイントがあります。ダミエの財布を例に出すと、偽物は主に「内側の素材と縫製」に特徴が出るものが多いとされています。
正規品の素材は内側が革張りになっていますが、偽物はナイロンやポリエステル、薄いゴムなどが張られているものもあります。また縫製に関しても本物の現行品はすべて黄色の糸が使用されていますが、偽物は異なる色が使用されているものが多いです。
控えめで落ち着きのある柄「エピ」
エピはフランス語で「麦の穂」という意味を持つ言葉であり、麦畑をイメージした型押しにガラス加工を施しているのが特徴の素材です。モノグラムやダミエの人気の高さには劣りますが、男女ともにシンプルで控えめなデザインを好む方から支持を得ています。
シンプルであるが故に偽物の見分け方も難しいのが特徴ですが、「シリアルナンバー」と「ブランドロゴ」をチェックしてみましょう。シリアルナンバーは偽物だと印字されていなかったり、数字の法則性が異なる場合があるので要注意です。
またブランドロゴは目立ちにくいですが、「L」と「V」のバランスに着目して全体的にバランスが悪いと感じたら偽物の可能性が高いとされています。
【アイテム別】ルイ・ヴィトンの真贋ポイントはここに出やすい!
本章では、アイテム別での真贋ポイントをご紹介します。年代によって出回っている偽物商品も変化していくので、定期的にチェックしておきましょう。
ジッピーウォレット
ジッピーウォレットは、ルイ・ヴィトンの中でも群を抜いて人気を集めているラウンドファスナータイプの財布コレクションです。モノグラムとダミエの両方が人気ですが、今回はモノグラムプリントのモデルで比較します。
ジッピーウォレットの偽物は、主に「メッキ処理」や「ファスナーに彫られているブランド刻印」に特徴が出るものが多いとされています。正規品はメッキ処理が丁寧に行われておりムラがない仕上がりになっていますが、偽物はメッキ処理が雑でムラのある仕上がりになっています。
また正規品のブランドの刻印はしっかり彫られていて丁寧に処理されていますが、偽物は機械的な刻印がされており刻印の処理も雑で角が残っている仕上がりになっているものが多いです。
スピーディー
スピーディーはルイ・ヴィトンの中でも定番モデルとされており、バリエーションの多さが魅力のブランドバッグコレクションです。抜群の収納力とパドロック(南京錠)がついており、機能性にも優れていることから幅広いユーザー層から人気を集めています。
しかし人気が高い分、多くの偽物やコピー品が流通しているのが現状です。スピーディーは主に「持ち手の付け根にあるビス」や「ブランドロゴの刻印が記されているヌメ革」に特徴が出るケースが多いとされています。
ビスは正規品だと立体感があり文字が潰れていませんが、偽物だとビスが平面になっているものが多くあります。また刻印が記されているヌメ革は正規品の場合シュッとしたフォルムになっていますが、偽物は正規品よりも丸みを帯びたシルエットになっています。
オンザゴー
オンザゴーは、スピーディーと並んでルイ・ヴィトンを代表するブランドバッグコレクションです。定番のモノグラムカラーを反転させた「モノグラムリバース」とビッグサイズのLVロゴ「ジャイアントモノグラム」の大胆な組み合わせが、独特の世界観を演出しています。
そんなオンザゴーも、偽物やコピー品が多く流通しているコレクションのひとつです。オンザゴーの偽物は主に「内側にあるブランドロゴの刻印」と「ファスナープル」に特徴が出るケースが多いとされています。
ロゴの刻印は正規品だとゴールドカラーでしっかりと押し付けて刻まれていますが、偽物はイエローカラーでただ印字されているだけのものが多いです。また正規品の内側についているファスナープルはファスナー本体に直接ついていますが、偽物だとファスナーとファスナープルの間に金具のようなものが取り付けられているものがあるとされています。
本物のルイ・ヴィトンを安全に入手できる購入先
本章では、安心して本物のルイ・ヴィトンを購入できる場所をご紹介します。このほかにも正規品が販売しているところもありますが、必ずしも入手できるとは限らないので、信頼できるところで購入するようにしましょう。
ルイ・ヴィトンの正規店&公式オンラインストア
確実にルイ・ヴィトンの正規品を入手したい方は、ルイ・ヴィトンの正規店や公式オンラインストアで購入するのがおすすめです。日本には1978年に初上陸し、現在では全国に55店舗展開されています。
近くにルイ・ヴィトンの正規店がない場合は、公式オンラインストアで購入するのがおすすめです。ルイ・ヴィトンでは直営店が近くにない方向けに、ビデオ通話アプリを使用したオンラインによる接客サービスを行っています。店舗に足を運ばなくても、気になる製品についてルイ・ヴィトンのスタッフから直接お話を聞くことが可能です。
ルイ・ヴィトンの買取に力を入れているリユースショップ
正規品のルイ・ヴィトンを購入するのであれば、ルイ・ヴィトンの買取実績が豊富なリユースショップで購入するのもおすすめです。
リユースショップは中古品の販売がメインなので、正規店の価格よりもお得に商品を手に入れることができる可能性が高い点が魅力です。ルイ・ヴィトンの買取に力を入れているお店ではルイ・ヴィトンに精通したバイヤーが常駐しており、そのアイテムが本来持っている価値まで見出すことができます。そのため偽物を販売している可能性は低く、安心して本物を購入することができます。
フリマアプリなどの個人間取引で購入するのはおすすめできない
ルイ・ヴィトンの正規品を購入する際に、フリマアプリなどの個人間取引を利用するのはあまりおすすめできません。誤って偽物のルイ・ヴィトンのアイテムを購入される方の多くがフリマアプリなどで入手しており、手元に届いてから偽物やコピー品ということに気づくケースが頻発しています。
本記事でご紹介した見分けポイントは手にとって見ないと判別できない部分が多いので、正規店や公式オンラインストア以外で購入する際はなるべく手にとって確認できる場所で購入するのがおすすめです。
偽物のルイ・ヴィトンに対する買取店の対応
真贋を確認する手段として、ブランドの買取専門店に依頼する方法も挙げられます。しかし買取店に真贋の依頼をする際に注意すべき点が2つあるので、以下で詳しく解説します。
ルイ・ヴィトンの真贋を確信もって判断できるのはルイ・ヴィトンだけ
ルイ・ヴィトンの買取実績や経験が豊富なブランド買取店のバイヤーであれば、ある程度の真贋は区別できますが、正確な判断を下せるのはルイ・ヴィトンだけです。
ただしルイ・ヴィトンに真贋鑑定を依頼しても、鑑定してもらえることは基本的にありません。ルイ・ヴィトンに限らず、正規メーカーで真贋チェックのサービスに対応しているところはほとんどないので、留意しておきましょう。
偽物であると判別しても「これは偽物です」とは言わない
ルイ・ヴィトンでしか真贋の判断を下すことはできないとはいえ、ルイ・ヴィトンの買取実績の豊富なバイヤーであればある程度の真贋は判別可能です。ただし偽物と判断した場合でも、「これは偽物です」とお客様に直接伝えることはなく、「この商品は当店では取り扱いしていない」などと伝えられることが多いです。
ただし上記のようなことを伝えられたとしても、その時点で偽物が確定した訳ではありません。バイヤーが判別できない場合にも上記の言葉を伝えられるので、複数の買取店に鑑定を依頼するのがおすすめです。
ルイ・ヴィトンは信頼できるところで購入しよう
ルイ・ヴィトンは世界的なファッションブランドであり、その人気の高さから偽物やスーパーコピー品が世界中で横行しています。中には一目見ただけでは判別できないものもありますが、本記事でご紹介したポイントをおさえておくことであらかじめ偽物の購入を防ぐことができます。以下に、本記事でご紹介した偽物の見分けポイントを記載します。
- ブランドロゴがにじんでいたりフォントが違ったりしていないか
- ビスに立体感があり文字が潰れていないか
- 縫製が右上がりに施されており間隔が一定か
- シリアルナンバーが規定の文字数になっているか
- 金具のメッキ処理が丁寧に施されているか
- スナップボタンの先端がキノコのように尖っているか
真贋の確認をブランドの買取専門店に依頼するのもひとつの手段ですが、買取店では基本的に「これは偽物です」とお客様に直接伝えるケースはあまりありません。
偽物の精度は年々上がっており、中古での購入を検討されている方は常に情報を収集し続けることが求められています。したがって、正規のルイ・ヴィトンを確実に入手したい場合は正規店や公式オンラインストアからの購入をおすすめします。