貴金属の訪問買取は違法?押し買い業者の特徴や対処法も紹介

顧客の自宅へ訪問し、アクセサリーや貴金属などの商品の買取を行うことを「訪問買取」といいます。この訪問買取自体には全く違法性はないのですが、顧客の意思を無視して強引に商品を買い取ることを「押し買い」といい、悪徳ビジネスとして法律で取り締まられています。

本記事では、そんな押し買い業者の特徴や対処法について詳しく解説します。断りづらい性格の方や購入してしまった後の方向けの対処法もご紹介するので、最後までご覧ください。

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押し買いとは?

押し買いとは顧客の意思を無視し、なんらかの所有品を強引に法外な安値で買取する行為のことで、悪徳商法のひとつです。押し買いは、2010年に入ってから急増しました。2013年に法律の規制が強化されたことで激減したものの、現在でも押し買いの被害に遭う人は一定数いるのが現状です。

訪問買取自体には違法性は全くない

押し買いは訪問買取(訪問購入)の一例として挙げられますが、訪問買取自体に違法性は全くありません。訪問購入は、消費者庁が定める特定商取引法という法律で以下のように規制されています。

  • 事業者の氏名・目的・購入物品を必ず顧客に告げなければならない

  • 飛び込み営業や査定を超えた勧誘を行うことは法に抵触する

  • 契約締結の意思がない人への勧誘継続や再勧誘は禁止されている

  • 契約締結したら、法律で定められた書面を交付しなければならない

  • クーリングオフ期間は引き渡しを拒否できる旨を告げる必要がある

  • 虚偽の説明や威迫、不利益になる事実を告げない行為は禁止されている

    出典:特定商取引法ガイド

つまり押し買いは、上記にあるような訪問購入の規制に違反している商法です

押し買い業者名リストは公開されていない?

結論から申し上げると、押し買い業者名リストは公開されていません。押し買い業者は偽業者名や偽名を使用するケースもあり、中には既存の優良業者を装っていることもあるため、警察などの公的機関が押し買い業者名リストを作成することは難しいといえます。仮にリスト化できても、押し買い業者名リストとして一般公開するのは困難なのが現状です。


押し買いをする業者の特徴3選

押し買いをする業者には、いくつか共通点があります。合法的な訪問買取では行われることのないことをするので、あらかじめチェックしておきましょう。押し買いをする業者の特徴としては、以下の3点が挙げられます。

  • アポなしで訪問営業をする
  • 素性を明かさない
  • 必要以上に貴金属へ執着する

上記の点について、以下で詳しくご紹介します。

アポなしで訪問営業をする

押し買い業者の手法のひとつとして、アポなしで訪問営業するケースが多く見られます。特定商取引法により、訪問買取の際は必ず事前にアポイントメントを取らなければなりません。したがって買取業者がアポなしで自宅に訪問する時点で、違法となります。

最近では「お手洗いを貸して欲しい」と頼まれた相手を親切心で家に入れたら、押し買い買取業者だったというケースもあったようです。このように近年は業者の手口も複雑化しているので、怪しいと感じた人は家に入れないようにしましょう。

さらに電話などでアポをとっても、訪問したら押し買いと同じようなことをされたというケースも多くあります。事前にアポをとっていると違法にならないので、営業電話には注意が必要です。

電話アポの怪しいポイントとしては、押し買い業者は「何か売りたいものありませんか」「何でも買取します」など、抽象的なことしか言わない傾向にあります。売り主側が電話で伝えた商品以外を無理に買取しようとするのは違法なので、電話では具体的な商品名を口にしないようにしましょう。

素性を明かさない

押し買いをする業者は、業者名や自分の名前などの素性を明かさない傾向にあります。また偽りの業者名を使用するケースも多く、取引物や金額などの記録も含めて一切証拠を残さない業者も一定数存在します。「顧客側から要求しても名乗らない」「業者名や住所を調べてもヒットしない」ということがあれば、合法でない業者であると疑った方がいいでしょう。

必要以上に貴金属へ執着する

多くの押し買い業者は、貴金属類に執着する傾向にあります。もちろん貴金属の買取を提案する全ての業者が押し買いをしているわけではありませんが、「この人さっきからずっと貴金属の話しかしないな」と思ったら違法な業者であると疑うのが賢明です。


押し買い業者への対処法3選

「実際に押し買い業者に訪問されてしまったらどうしよう」と不安になる方も多いのではないでしょうか。そこで本章では、押し買い業者が訪問した時の対処法を3つご紹介します。断るのが苦手な方でも実践できる方法もご紹介するので、しっかり押さえておきましょう。

とにかく家に入れない・はっきり断る

押し買い業者はその名の通り「押しに強い」人たちが多いので、一度家に入れてしまうと押し買いの被害に遭ってしまう確率が一気に上がってしまいます。断りづらい性格の方には労力がかかるかもしれませんが、アポなしで訪問した業者は絶対中に入れない家に入れないことが大切です。あまりにも執拗な場合は、警察に通報するのもひとつの手段です。

古物商許可証を見せてもらう

押し買い業者の身元を確認したい場合は、古物商許可証の提示を要求するのが有効的です。買取業者は常に古物商許可証を携帯することが義務付けられているので、要求しても提示しない業者は違法業者の可能性が高いでしょう。

ただし、違法業者の中には偽物の古物商許可証を提示するケースもあるので、これだけで判断するのは少し危険かもしれません。

買取の申込書や契約書などの交付を要求する

「結局しつこすぎて断れなかった」という方は、取引の際に買取の申込書や契約書の交付を要求するようにしましょう。基本的に何かしらの商品を買い取る際は、これらの書類を交付する必要があり、原則として業者側が交付を拒否することはできません。

また契約書を確認する際は、クーリングオフについての記載があるかに注目しましょう。特定商取引法でクーリングオフについての説明を赤文字で記載することが義務付けられているため、クーリングオフについての記載がない場合は違法業者の可能性が高いです。


押し買いに関するFAQ

本章では、押し買いについて問い合わせの多い質問を解説していきます。

押し買いの商品はクーリングオフできる?

訪問買取の場合は8日間のクーリングオフ期間が設けられているので、その期間内であればクーリングオフが可能です。契約の際にも、契約書にクーリングオフについての説明が赤文字で記載されているかも併せて確認しておきましょう。

ただし、顧客側が依頼して買取してもらった商品はクーリングオフの対象とはなりません。

実際に押し買いの被害に遭ってしまったらどう対処すればいい?

押し買いの被害に遭ったと気づいた時点で、消費者生活センターに相談するようにしましょう。消費者生活センターに相談すれば、押し買いの被害に遭った後に何をすればよいかを的確に教えてもらうことができます。

クーリングオフを過ぎてしまったり気づくのが遅いと泣き寝入りするケースも少なくないですが、そこで諦めないためにもまずは消費者生活センターに連絡するのがおすすめです。

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金・貴金属のアポ無し訪問買取は要注意!

訪問買取自体には何の違法性もありませんが、アポなしで訪問買取をするのは違法です。押し買い業者名リストは偽りの業者名を使用するケースが多発していることから、公開されていません。もし押し買い業者が自宅に訪問してきたら、まずははっきりと断るようにしましょう。断れなかった場合は、古物商許可証や契約書などの提示を要求するのが効果的です。

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