高価な深緑色の半透明の宝石として知られている翡翠(ひすい)。実は単一の名称ではなく、化学組成の異なる二種類の石の総称であることをご存知でしょうか?一つは「硬玉(ジェダイト)」ともう一つは「軟玉(ネフライト)」に分かれています。
両者は全く別の鉱物なのですが、見た目では判別がしにくいことから、どちらも「翡翠(ジェード)」と呼ばれています。それぞれどういった特徴があるのか解説していきます。
ジェダイトとネフライトの特徴
まず、ジェダイトにの特徴について紹介していきます。ジェダイトとは、50パーセント以上のヒスイ輝石が含まれた輝光石のことを指し、別名「本翡翠」とも呼ばれています。硬度が6.5~7と、宝石の中では硬度が低いで扱いには注意が必要です。
しかし、希少性が高いことと、色の美しさからエメラルドやルビーといった宝石と同じ「貴石」グループに属します。 逆に、硬度が7以下、希少が低いものは「半貴石」と呼ばれ、代表的なものに水晶やメノウなどが挙げられ、ネフライトも属しています純粋なものは白色で、微量の鉄やクロムを含むことによって緑、微量の鉄やチタンによって紫へと変色するとされています。
これは、翡翠が緑色だけといった認識が強いことからあまり知られていませんが、15色ものカラーバリエーションを持ち、琅玕(ロウカン)といった透明度の高いエメラルドグリーン色の次に、ラベンダー翡翠と呼ばれる薄紫色の翡翠も人気が高いです。
主な原産地に、日本、ミャンマー、ロシア、アメリカが挙げられます。ただ、中国を翡翠の原産地として認識している人も多いですが、ジェダイトは中国では産出しません。
続いては、ネフライトの特徴について紹介していきます。中国では古くより玉(ぎょく)と呼ばれ、価値ある宝石として使用されてきました。 しかし、18世紀に入り、ミャンマーのカチン州でジェダイトが発見され、ネフライトはジェダイトと比べて硬度が6~6.5と少し劣ることから軟玉と呼ばれるようになりました。
基本的に中国以外では価値が低いとされており、見た目の特徴に大きな差異はないことから、品質に見合わない価格で本翡翠を購入したつもりがネフライトであったということもあります。
ジェダイトとネフライトの違いについて分かりやすく解説
ジェダイトとネフライト違いは、先述の通りジェダイトは輝光石なのですが、ネフライトは角閃石なので、そもそも石の種類が違います。見た目は似ているので、素人ではなかなか判断がつかないかもしれません。
また、硬度も若干異なります。ジェダイトのモース硬度は6.5~7に対して、ネフライトは6~6.5と異なります。加えて、ジェダイトとは硬玉に位置付けられますが、ネフライトは軟玉に位置付けられます。違いを簡単にまとめると下記の通りになります。
- ジェダイト 硬玉で輝光石、価格が高い気
- ネフライト 軟玉で角閃石、価格がお手頃
上記がジェダイトとネフライトの違いになります。購入する際や所有している翡翠がどちらなのか確認するの際の参考にしてください!
ジェダイトとネフライトを見分ける方法とは?
基本的には、素人にジェダイトとネフライトを見分けることは難しいと言われていますが、そのなかでも比較的見分けやすいポイントを紹介します。ジェダイトと根フライトを見分ける方法は下記の通りです。
- 刃を入れてみる
- 色彩
- 価格
上記がジェダイトとネフライトを見分ける方法となっています。では、順を追って見分け方の説明していきます。
刃を当ててみる
1つ目は、刃を当てる方法です。ジェダイトとネフライトは硬玉と軟玉で分かれているので、刃を当てたりするとその違いが分かります。では、刃を入れるとどうなるのでしょうか。
ジェダイトに刃を当てると表面だけ削れ、ネフライトの場合は柔らかいため表面だけではなく、中まで刃が入ることがあります。こういった硬さの違いから見分けるのもひとつの方法ですが、削れてしまうことがあるため注意が必要です。
色彩
2つ目の見分け方は色彩です。ジェダイトは緑色のイメージがある方もいると思いますが、本来は白色で中はネフライトよりも明るい緑色になっています。光などに照らしてみるとジェダイトとネフライトの色の差が分かりやすくなるので、ぜひ試してみください。
価格
3つ目の見分け方は価格です。こちらは、購入する前に見分ける方法のひとつですが、ジェダイトとネフライトは価格が異なります。
とくに、市場に出回っている深い緑色でSランクの品物は1カラット10,000円を超えることもあるので、手頃な価格のジェダイトを見つけた場合はネフライトの可能性があると疑った方いいでしょう。
以上がジェダイトとネフライトの見分ける方法です。なかなか見分けるのは難しいですが、今後ジェダイトとネフライトどちらなのか判断するときの参考になればと思います。
さいごに
ジェダイトとネフライトの特徴から違い、見分け方まで詳しく紹介してきました。外見は似ていますが硬さや色、価格などさまざまなところで異なる部分があります。この記事をもとにジェダイトとネフライトについて知っていただけたら幸いです!
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