翡翠の偽物と本物の違いは?見分け方を徹底解説

鮮やかな緑色が特徴の翡翠は、宝石としての価値が高く人気があります。中には翡翠にそっくりな偽物も流通しているため、騙されないよう注意が必要です。とはいえ、翡翠の本物と偽物の違いが分からない方も多いでしょう。

この記事では、翡翠の種類や偽物の見分け方などを解説します。これから翡翠を購入したい方や、お手持ちの翡翠の真贋が気になる方は、ぜひ参考にしてください。

※本記事で使用している画像はすべて本物であり、偽物の画像は一切使用しておりません。

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翡翠の種類について

翡翠は、大きくダイト(硬玉)とネフライト(軟玉)の2つに分類され、成分や色などに違いが見られます。1章ではそれぞれの特徴について解説していきます。

ジェダイト(硬玉)

緑色のジェダイト(硬玉)

ジェダイト(硬玉)は別名「本翡翠」と呼ばれ、価値のある宝石として高値で取引されています

ジェダイトはヒスイ輝石で構成された鉱物で、もっとも人気な緑色の他にも黄緑や黄色、白、黒、赤、紫など、成分の違いによりさまざまな色が見られるのが特徴です。

ジェダイトの中でも透明度が高く、濃いエメラルドグリーンのものはロウカン”と呼ばれ、ほとんどがミャンマー産です。ジェダイトは世界中で産出され、他にもロシア、カザフスタン、グアテマラ、アメリカなどで採掘されています。

ネフライト(軟玉)

緑色のネフライト(軟玉)

ネフライト(軟玉)は角閃石で構成された、ジェダイトよりも価値が低い石です。ネフライトの色は緑色や黄色、茶色、黒、白などがあり、ジェダイトに比べると淡い色が多い傾向にあります。

古代中国で採掘される翡翠はネフライトのみだったため、当時は価値のある宝石として重宝されていました。のちにジェダイトが発見されたことにより、ネフライトと区別されるようになります。中国ではジェダイトの偽物としてネフライトが売られるケースも少なくありません

一般的にジェダイトのほうが宝石としての価値が高いですが、ネフライトの中でも白っぽく透明度が高いものは“羊脂玉(ようしぎょく)”と呼ばれ高値で取引されています

翡翠についてもっと詳しく知りたい方は、以下の記事も参考にしてください。


翡翠に似ているキツネ石

翡翠によく似た石は、キツネのように人を騙すことから“キツネ石”と呼ばれています。ただしキツネ石は鉱物名ではなく、宝石として評価されるジェダイトと区別するための俗称です。

キツネ石はジェダイトではない鉱物の分類であるため、厳密にいえばネフライトもキツネ石にあたります。キツネ石には以下のようなものがあります。

  • ロディン石
  • 蛇紋岩
  • 曹長石
  • 緑泥片岩

キツネ石はパワーストーンとして流通されていることが多く、中にはジェダイトと偽っているケースもあります

宝石としての価値はないキツネ石ですが、河原や海岸で拾ったキツネ石をコレクションしたり、加工されたキツネ石を自ら購入したりする人もいます。


紛らわしい宝石名に注意

アクセサリーやパワーストーンの中には翡翠(ジェダイト)として販売しているものの、実は別の宝石というケースもあります

このように、鉱物の正式名称とは別につけられた名前のことを“フォルスネーム”といいます。下記に、翡翠のフォルスネームをまとめました。

フォルスネーム宝石名

アメリカ翡翠 / カナダ翡翠 / 台湾翡翠 / 中国翡翠

ネフライト
アフリカ翡翠グロッシュラーガーネット
オーストラリア翡翠クリソプレース
インド翡翠アベンチュリン
スイス翡翠グリーンジャスパー

この他にも、〇〇翡翠や〇〇ジェードとして売られている石はたくさんあるため、購入時には充分注意しましょう。


翡翠の本物と偽物の見分け方

翡翠(ジェダイト)が本物であるかを調べるにはどうすればいいのでしょうか?4章では、翡翠の本物と偽物の見分け方をご紹介します

持ったときの感触

翡翠は熱伝導率が高く、持ったときにひんやりとした感触があります。手のひらでしばらく握っても冷たいままであれば、本物の可能性が高いです。また、翡翠の表面はなめらかで艶があり、ザラつきがありません。

これらの特徴は、翡翠の偽物を見分ける際の分かりやすいポイントですので、注意深くチェックしておくとよいでしょう。

光を当てたときの違い

本物の翡翠は光に透かすと、結晶の繊維が直角に近い角度で交わった繊維状組織や内包物(インクルージョン)が見られます。もし繊維状組織の形状が異なっていたり、内包物が全くない場合は偽物の可能性が高いです。

またプラスチックやガラスなどでできた偽物の場合、気泡が多く見られるためこちらも併せてチェックしておきましょう。

重量感があるか

翡翠は比較的密度が高く、見た目以上に重さを感じます。かつて翡翠の真贋をチェックするときには、翡翠を真上に放り投げ、手のひらで受け止めて重みがあるかどうかで判断する方法も用いられていました。

翡翠を持ってみてずっしりとした重さがないようであれば、偽物である可能性が高いです。しかし、重さの感じ方は個人によって異なることもあるため、偽物を見分けるポイントのひとつとして覚えておきましょう。

硬度の高さ

翡翠を削って硬度を確かめる方法もあります。これはかつて、鉱物の硬さを判別するために行われていたスクラッチテストというものです。一般的にガラスや金属などを用いて行われます。

翡翠は6.5〜7の硬度を持ちますが、他のキツネ石は翡翠よりも硬度が低く柔らかいのが特徴です。翡翠とガラスを擦り、翡翠が削れた場合は偽物の可能性があるといえます。ただしこの方法は、石に傷がついてしまうケースもあるため実施する場合は注意してください。

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翡翠の偽物には気をつけよう

今回は、翡翠の本物と偽物の見分け方について解説しました。ぜひ本記事を参考に翡翠の真贋をチェックしてみてください。とはいえ、素人目では偽物かどうか見分けがつかないこともあるかもしれません。その際は、宝石のプロに頼ることも検討してみましょう。

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