
皆さんはダンクというスニーカーはご存知でしょうか?
NIKEから発売されているスニーカーでここ1、2年で急激にその姿を街中やSNSで見かけることが増えたスニーカーです!
ですが実はその歴史は意外と古く、過去に一度大流行したスニーカーなのです!
この記事では何故近年また人気が急上昇しているのか、どんな歴史がありどんなアイテムが人気なのかということを徹底的にご紹介します。
読めばダンクに関して詳しくなれちゃいます!
目次
1 バッシュからストリートファッションのアイコンへと変貌を遂げたダンクの歴史
まず始めにダンクというスニーカーがどのようなものであるのか、その誕生と歴史について焦点を当ててご説明したいと思います!
1985年にダンクは誕生します。
この1985年という年はメーカーであるナイキの歴史上で非常に重要な年です。
さてここで、皆さんは1985年という年号を聞いて何を連想しますでしょうか?
1985年と聞いて、スニーカーファンの多くの方は「AIR JORDANⅠ(エアジョーダン1)の誕生年」と回答するのではないでしょうか?
そう、ビジュアルも似ているダンクとエアジョーダン1は実は同じ年に誕生したスニーカーだったのです!
このダンクもまた、エアジョーダン1とは違う方法であらゆるカルチャーに浸透していくことになって行きます!
それではそんなダンクの歴史を詳しく見ていきましょう!
1-1 アメリカの大学バスケットボール強豪校カラーのバスケットボールシューズとして誕生
1985年にナイキのプロモーションの一環として行った、カレッジカラープログラムで誕生したバスケットボールシューズがダンクです!
カレッジカラープログラムとは、1983年-1984年シーズンの全米大学体育協会男子バスケットボールトーナメント(NCAA Men’s Basketball Tournament)に出場した名門校とされる大学を対象に、各大学のチームカラーに落とし込んだバスケットボールシューズを販売しました。
日本人の感覚からすると、NBAではなく大学のバスケットボールチーム?と不思議に思うかもしれませんが、アメリカでは世界最高のバスケットボールリーグとして知られるNBAと同レベルに、大学のカレッジバスケットボールリーグのNCAAも非常に多くのファンを抱えています!地域によってはNBA以上の人気があり、熱狂的なファンを抱えている超人気バスケットリーグです。
ブラックやホワイトをベースにしたものではなく、当時では珍しかった豊富なカラーバリエーションでバスケットシューズが誕生するナイキの試みであり、転換期となりました。
このプロモーションには裏話があり、カラーバリエーションを増やすことでナイキの売り上げの拡大を目論み、現在も注目度が高いNCAAバスケットボールトーナメントに焦点を合わせプロモーションを行ったといわれています。
NIKE DUNK のオリジナルは計7色で下記の通りとなります。
- 白×青=ケンタッキー大学
- 白×赤=セント・ジョンズ大学、ノースカロライナ州立大学、メリーランド大学カレッジパーク校、ジョージア大学
- 白×オレンジ=シラキュース大学
- 白×紺=アリゾナ大学、ビラノバ大学
- 灰×赤=ネバダ大学ラスベガス校、オハイオ大学
- 紺×黄=ミシガン大学
- 黒×黄=アイオワ大学、パーデュー大学
1-2 スケーターがスケート用に着用しスケーター愛用アイテムとして認知される
そのような形で当初バスケットボールプレーヤー向けのバッシュとして誕生したダンクでしたが、設計段階では全く予想をしなかったであろうスケートボーダーに好んで着用されるようになります。
スケーター達はダンクのフラットでグリップ力の高いアウトソールの他、横方向の動きに対するサポート性や耐久性に目をつけ、それをスケート用シューズとして着用したのです。
1970年代のナイキブレイザーも愛用していたスケーターにとって、耐久性に優れた本革製のバスケットボールシュ―ズであるダンクはとても魅力的なスニーカーでした。
2トーンカラーの鮮やかな配色のファション性も、足の裏でボードを捉える接地感の良さ、機能性も、そして在庫処分のセール価格で購入できるコストパフォーマンス面でもスケート用のスニーカーとして選ばれたのでした。
また、当時利き足の違う相手と片足だけ交換し、左右色違いのダンクを履く奇抜なスタイルが一時流行したという話もあります。
まさにダンクはスケーターの様々な理想をかなえるスニーカーだったのです!
1-3 日本を中心にストリートファッションで大流行
日本市場を中心にヴィンテージスニーカーへの関心が最高潮に達した1990年代後半、それまで何度も噂されたナイキダンクの復刻が遂に実現します!
裏ダンクと呼ばれるツイン配色のスウォッシュとボディカラーを反転させたカラーリングのダンク、アッパーの配色を反転した各2色組み全18型のナイキダンクは、その復刻を世界で最も待ち望んでいた日本のマーケットで凄まじいダンク旋風を巻き起こしました!
そしてナイキダンク復刻後まもなく、厚タンにガムソールを採用したDUNK SBが2000年に初めて発売されました。
DUNK SBの発売、待ち望まれたダンクの復刻により、日本のストリートシーンでダンクは大流行したのです!
1-4 ダンク人気が再燃し再度ストリートのスニーカーの代名詞へ
2020年、日本では様々なファッションアイコンやアーティストの着用、また様々なブランドとのコラボレーションも発表されたことでダンクの人気が再燃し、ストリートで最も支持を集めるスニーカーの1つとなっています!
2 ダンクが現在再び人気を集める3つの理由
前章でもご説明させて頂きましたが、ダンクは1990年代の終わりから2000年代半ば頃までストリートのスニーカーの顔役と言っても過言ではありませんでした。
その後一時期の人気低迷から現在再びストリートシーンで爆発的な人気を博していますが、なぜ今になってダンクがここまで人気が再燃しているのか、それには3つの理由があります。
この章ではそんなダンク人気が再燃している3つの理由に関してご説明させて頂きます!
2-1 ストリートファッションの世界的な流行とリバイバル
まず1つ目はストリートファッションの世界的な流行とリバイバルです!
近年ではルイヴィトンのデザイナーにオフホワイトのヴァージルアブローの就任や、ディオールのデザイナーにキムジョーンズが就任するなど、数々のラグジュアリーブランドがストリートファッション出身のデザイナーを起用し、ファッション業界全体がストリートファッションの流れを汲んだ流行となっています!
それにも伴い、1990年代後半から2000年代半ば頃の日本の裏原を中心としたストリートファッションのスタイルが再度注目されることとなり、その当時のアイテムやスタイルがリバイバルしているのです!
またその当時流行していたスニーカーであるダンクも、当時のアイテムやスタイルのリバイバルによって人気が再燃し、ストリートファッションのスニーカーの顔役にまた躍り出たのです!
2-2 ダンク誕生35周年の節目でNIKEが推しているモデルである
2つ目がダンク誕生35周年の節目でNIKEが推しているモデルであるという点です!
1985年発売のダンクは2020年で発売から35周年を迎え、過去発売されたモデルの復刻や、様々なアーティストやブランドとのコラボレーションなど、メーカーであるNIKEが様々なプロモーションを行い、ダンクをプッシュしています!
2-3 様々なブランドやアーティストとのコラボレーションによる話題性
3つ目が様々なブランドやアーティストとのコラボレーションによる話題性です!
ダンクは1990年代後半から以前の流行時も様々なコラボレーションをおこなっており、それは2020年代現在の再流行でも同様です。
ファッションアイコン、インフルエンサーであるヴァージルアブローやトラビススコットも普段から私物としてダンクを愛用しており、その着用により一般層までダンクの人気が広まりました!また両者はダンクとのコラボレーションも行っており、そのモデルも高い人気を誇っています!
ここで近年発売され人気を博しているコラボレーションアイテムを一部ご紹介させていただきます!
×OFF-WHITE
出典:Pinterest
Nike Dunk Low Off-White
出典:SNKRDUNK
ヴァージルアブロー率いるオフホワイトとのコラボレーションモデルです!オフホワイトのスニーカーのアイコンである結束バンドがついたことで、ストリート且つモードなオフホワイトらしいデザインとなっています。
×Travis Scott
Nike SB Dunk Low Travis Scott
ダンクをふたたび流行させた要因の一人でもあるトラビススコットとのコラボレーションモデルです!ペイズリー、チェックの切替しデザインとなっており、価格も15万~20万という高額で取引されている超人気モデルとなっています!
×Girls Don’t Cry
Nike SB Dunk Low Verdy Girls Don’t Cry
出典:SNKRDUNK
×Grateful Dead Bears
Nike SB Dunk Low Grateful Dead Bears
アメリカを代表する伝説的バンド Grateful Dead(グレイトフル・デッド)のマスコットキャラクターとのコラボレーションモデルです!3色あるカラーの中でもオレンジのカラーが最も人気が高く価格も最も高い金額で取引されています。
3 「DUNK」と「DUNK SB」の主な2種類のラインの違い
1章、2章ではダンクの歴史、ダンクが人気再燃している理由に関してご説明させて頂きましたが、次は複数存在するダンクのラインについてご説明させて頂きます!
というのもダンクには「DUNK」と「DUNK SB」というラインが存在し、どこがどのように違うのかよくわかりませんよね?
この章ではそんな複数のそれぞれラインの違いとその特徴についてご説明させて頂きます!
3-1 DUNKはバスケットボール用のバッシュのライン
NIKE DUNK
フルグレインレザーアッパーにポリウレタンミッドソールを採用した競技用のバスケットボールシューズとして誕生した通常ラインです。当初はハイカットとローカットの2型を展開で、のちにスポーツクラシックのカテゴリーから復刻されると、スエードやシンセティックレザーなど素材はもちろん、デザインも多様化し新たにミッドカットが追加されました。
※NIKE DUNK PREMIUM
ナイキダンクの上級機種として登場したプレミアムは、上質なカーフレザー製の初代モデル以来、特別仕様の称号として運用されましたが、時代と共にその意味合いは変化し2008年にはズームエア搭載という新基準が制定、ナイキダンクの体系化が進みました。
2010年現在はズームエア搭載に限らず、柔軟な運用が始まっています。
3-2 DUNK SBはスケートボード用としてアップデートされたスケートシューズのライン
NIKE DUNK PRO SB
厚タンとガムソールを採用した試作機を経て完成したスケートボード仕様のナイキダンクです。
第1世代のローカットに次いでハイカットも展開され、その後遅れてミッドカットも展開されました。
その開発を担当したのが、後に2002年にナイキのスケートボードラインであるナイキスケートボーディングを立ち上げるナイキSBチームのメンバーでした。
彼らはかつてオリジナルのダンクがスケーターに愛用された歴史をひも解き、再びスケーターのニーズに応えるテクノロジーを導入したナイキダンクを研究開発したのです!
通常ラインのダンクに比べタグにはSBのマークが入り、スケートボード用にシュータンが分厚くなっているのが最大の特徴です!
4 厳選名作モデル「DUNK」と「コラボレーションDUNK」各5選
誕生から今まで実に様々なカラーやモデルのダンクが発売されていますが、この章ではそんな今までのダンクの歴史の中で名作モデルを、「NIKEオリジナルのダンク」と「ブランド等とコラボレーションしたダンク」の2つに分け、それぞれ厳選した5アイテムをご紹介させて頂きます!
4-1 NIKE オリジナル DUNK5選
まず「NIKEオリジナルのダンク」の5モデルをご紹介させていただきます!
Nike Dunk Low SB Paris
発売年:2003年
現在相場:2,000,000~10,000,000円
2003年にリリースされた幻の超名作スニーカーNike Dunk Low SB 「Paris」
Nike Dunk Low SB 「Paris」(ナイキ ダンク ロー SB パリ)は、当時世界各地で催された『ホワイト・ダンク展』がパリで行われた際に200足限定で発売された超限定モデルです!
そのデザイン性の高さから大きな話題を呼び、発売日当日には世界中からスニーカーヘッズたちが集結しましたが、諸事情により販売は途中で中断され、実際市場に出回ったのは200足よりもずっと少ない数だったそうです!
そういう裏事情もあり、かなり希少な数しか存在せず非常に高額な金額で取引されてるアイテムです!
Nike SB Dunk Low Heineken
発売年:2003年
現在相場:500,000円
2003年にリリースされた、オランダのビールブランド「ハイネケン」をイメージしデザインされたモデルです!
カーラリング、かかと部分の星のデザインはまさにハイネケンそのもで、発売当初からかなり話題のアイテムでした。
Nike SB Dunk Low Reese Forbes Denim
発売年:2002年
現在相場:500,000~1,600,000円
プロスケーターREESE FORBES(リース・フォーブス)提案の通称REESE DENIM、デニム素材を使用した日本未発売のモデルとなり、世界444足限定の超希少モデルになります!
Nike Dunk Low Cowboy (Sole Collector)
発売年:2005年
現在相場:500,000~800,000円
2005年の発売のモデルで、ニューヨークのイベントで世界226足限定で発売され、スニーカーにシリアルナンバー付きのスーパーレアなアイテムです!
Nike Dunk SB Low What the Dunk
発売年:2007年
現在相場:1,000,000円
2007年に世界300足限定で発売されたNIKE SBチームのDVD、Nothing but the truthのプロモーションで発売されたモデルです!国内でも限られた店舗で展開されましたがかなり足数も絞られており、一般の方はほとんど手に入らなかったモデルです。
2007年以前に発売されたDUNK SBの様々なモデルのカラーリング・素材を各パーツに落とし込んでいるデザインとなっています!
4-2 ブランド、アーティストとのコラボレーション5選
×SUPREME
Nike Dunk High Pro SB Supreme
出典:NIKE
発売年:2003年
現在相場:500,000~700,000円
2003年に発売されたシュプリームとのコラボレーション第2弾のモデルです!
出典:SNKRDUNK
2021年、18年振りに当時のデザインを踏襲し、ローカットモデルが発売されたことでも話題となり、現在オリジナルのハイカット、ローカット共に絶大な人気を誇っています!
×SUPREME
NIKE DUNK SB LOW SUPREME WHITE CEMENT
出典:NIKE
発売年:2002年
現在相場:400,000~700,000円
2002年に発売されたシュプリームとのコラボレーションモデル第1弾、NIKE SBライン初のファッションブランドとのコラボレーションで話題となった1stモデルのSUPREMEダンク「DUNK LOW PRO SB」です。
スムースレザー素材のアッパーにエアジョーダン3を彷彿とさせるスウェード調のセメントパターンの組み合わせが特徴的で、今なお普遍的な人気を誇っています!
×Diamond Supply Co.
Nike Dunk SB Low Diamond Supply Co. “Tiffany”
出典:SNKRDUNK
発売年:2005年
現在相場:300,000~500,000円
2005年に発売された、アメリカのストリートブランド、ダイヤモンドサプライとのコラボレーションモデルです!
ジュエリーブランド「ティファニー」のブランドカラー、ティファニーブルーの色が特徴の超人気モデルとなっています!
×STUSSY
Nike Dunk SB Low Stussy Cherry
発売年:2005年
現在相場:250,000円~300,000円
2005年に発売されたステューシーとのコラボレーションモデルで、デザイン提案は当時のブランドマネージャーのRobbie Jeffersが行っています。
パフェからインスパイアされ、ストロベリーチョコレートパフェをモチーフにアッパーで再現されています。
シュータンのチェリー(さくらんぼ)はパフェの上に乗っているところからデザインされています
Nike SB Dunk Low Ben & Jerry’s Chunky Dunky
出典:SNKRDUNK
発売年:2020年
現在相場:150,000円~200,000円
アメリカのアイスクリームブランド「BEN & JERRY’S(ベン&ジェリーズ)」とのコラボレーションモデルです!
人気のフレーバーである「チャンキーモンキー」から名付けられた通称「CHUNKY DUNKY」ミニカップに描かれる牧場の風景がスニーカー全体に落とし込まれています。ハラコ素材を用いた牛柄の補強パーツや、ヒールにある“BEN & JERRY’S”のフォント用いた“NIKE”ロゴを刻印など、細かいディテールまで拘りぬかれた一足となっています!
5 まとめ
いかがでしたでしょうか。
現在人気が再燃しているナイキのスニーカー「ダンク」についてご紹介させて頂きました!
この記事をおさらいすると、まずダンクというスニーカーの歴史に関して、
アメリカの大学バスケットボール強豪校カラーのバスケットボールシューズとして誕生
- スケーターがスケート用に着用しスケーター愛用アイテムとして認知される
- 日本を中心にストリートファッションで大流行
- ダンク人気が再燃し再度ストリートのスニーカーの代名詞へ
ダンクが現在再び人気を集める3つの理由は、
- ストリートファッションの世界的な流行とリバイバル
- ダンク誕生35周年の節目でブランドが推しているモデルである
- 新旧共に様々なブランドやアーティストとのコラボレーションによる話題性
「DUNK」と 「DUNK SB」主な2種類のラインの違いは、
- DUNKはバスケットボール用のバッシュのライン
- DUNK SBはスケートボード用としてアップデートされたスケートシューズのライン
です!
この記事を読んで少しでもダンクというスニーカーに興味を持って頂けたら嬉しいです!
コメント