1980年代後半のバブル期に多くのセレブが購入したことや、2009年に海外セレブのアンジェリーナジョリーがアカデミー賞受賞式の際に身に着けたことで、世界的にエメラルドが流行しました。
そのため近年では、世界規模で良質な宝石が採掘されなくなり、現存するエメラルドの価値が高騰しています。
この記事では、高値で売れるエメラルドの特徴や買取相場、売却のコツなどをご紹介いたします。
お手持ちのエメラルドを高値で売りたいと考えているあなたの参考になれば幸いです。
エメラルドの最新の買取価格をいますぐ知りたい、買取について不安があるという方は【エメラルドの買取ページ】もあわせてご覧ください。
目次
1 高価買取を期待できるエメラルドの特徴4選
エメラルドは大きければ大きいほど価値があるわけではありません。色の濃さや産地、カットの種類などによって価値が大きく変わります。
中のインクルージョン（内包物）も少ない方が貴重ではありますが、エメラルドは入っていることが前提なので、あまりにも大きなもの以外は買取金額に影響を受けることはありません。
エメラルドは光に透かすと草木が生い茂る庭のように見えることから「天国の庭が見える石」と呼ばれ、インクルージョンですら楽しむことができるからです。ここからは高値で売れるエメラルドの特徴についてご紹介していきます。
1-1 色味が濃く不純物が少ないもの
エメラルドは天然石なので1つ1つ表情が違います。高値で売却することができるのは、上記写真の一番左のような色が濃いものです。
またエメラルドは他の宝石に比べ、インクルージョン（内包物）が多く入っている宝石で、ダイヤモンドのように全くなにも入っていないものはほぼ存在しません。
インクルージョンが多いと、見た目がよくないのと衝撃で割れてしまう可能性が高まることから、含有処理と呼ばれる内包物や発色を改善するための処理がほとんどのエメラルドに行われています。
ただまれに含有処理が不要なほど美しいエメラルド「ノンオイルエメラルド」が存在します。こちらは大変貴重な存在なので、もしお持ちであれば高額買取が期待できます。
含有処理の有無は鑑別書に記載されていますので、もしお手元にあるのであれば確認してみてください。
1-2 コロンビア産のエメラルドは高値で売ることができる
エメラルドは南極を除く、6大陸で採掘することができます。
特に良質なエメラルドが採掘されるのは南米大陸のコロンビアで、産出量も全体の60％以上を占めるほど多く、さらに品質も最高級です。
そして、さらにコロンビアにあるムゾー鉱山で採れたエメラルドは、通常よりも柔らかな風合いと深みのある緑色が特徴で、希少価値が高く査定額はかなり期待できます。
コロンビア産の特徴としては、青色を含まない綺麗な緑色が特徴なのと、内包物が他の鉱山で採れるものと違う点です。
内包物は一般的に液体と気体の2つが含まれるのですが、コロンビアで採れたエメラルドには、個体（塩）が含まれているのです。
その原因としては、かつて30億年前のコロンビアは海底にありました。その際の塩分が結晶となり、石の中に残ったことが珍しい内包物を生み出したのです。この液体、気体、個体の内包物のことを「三相インクルージョン」と呼ばれています。
1-3 ラウンドカットではなくエメラルドカットが高い
出典：GIA
エメラルドはダイヤモンド同様、様々なカットがありますが、最も高値で売ることができるのはエメラルドカットです。
エメラルドカットとは石の角を削ぎ落し、テーブル面が広い八角形が特徴のカットで、宝石の透明度を引き立てる手法の一つ。
透明度を引き立たせるため、内包物が多いとより目立ってしまいます。なので、エメラルドカットを用いたエメラルド＝品質の高いものであるということが分かります。
また、「エメラルドといえばエメラルドカット」と連想される人も多くいるため、需要が高く高値で売却することができるのです。
1-4 傷がつきやすい宝石なので綺麗なものが期待大！
出典：EMERALDSANDJEWELRY.COM BLOG
エメラルドは硬度が高いものの、内包物が多く含まれる宝石なので衝撃に弱く、簡単に傷や割れが発生してしまいます。
もともとダイヤモンドやルビーに比べると大きな石が採掘されることが多いため、大きなサイズであれば高くなるという概念はエメラルドにはありません。
また、近年では良質なエメラルドが採掘できなくなっていることから、50年以上前に採れたものをリユースして作られたジュエリーが多く販売されています。
そのため傷がなく状態が綺麗なものが特に高値で取引されます。
2 エメラルドの産地別の買取相場
エメラルドは色の濃淡やインクルージョン、照りなどによって金額は大きく変わります。
また、宝石が発掘された場所によっても金額が大きく異なります。
ここからは、産地別の買取相場をご紹介していきますので、お手持ちのエメラルドと見比べながらご覧ください。
2-1 産地の確認方法
エメラルドがどこの産地で採掘されたのかは、鑑別書で確認することができますが、発行元が日本国内か海外なのかで確認方法が変わってきます。
海外の鑑別書には産地の明記がありますが、日本国内で発行されたものには記載がありません。
しかしコロンビア産か、それ以外で採れたかどうかは鑑別書で確認することができます。
鑑別書に三相包有物と書かれていば、コロンビアで採れたエメラルドで間違いありません。
コロンビア産のエメラルドであれば高額買取が期待できますので、もし鑑別書をお持ちであれば確認しておきましょう。
2-2 コロンビアとブラジル産の買取相場
ここからはコロンビア産とブラジル産のランク別の買取相場についてご紹介いたします。
コロンビア産
コロンビアで採れるエメラルドは最高品質なので、他の産地に比べるとカラットあたりの単価は高めです。
その中でも、ムゾー鉱山で採れるものは色が濃くしなやかさがあります。
ザンビア・ジンバブエ（アフリカ）産
ザンビア産はコロンビア産に比べると内包物が少なく、青の色味が強いのが特徴です。
ジンバブエ産の特徴は内包物が少なく黄色味の強い緑が特徴になります。
透明度や色味、濃淡は好みがわかれますが、ザンビア産も人気産地のひとつです。
コロンビア産に比べるとカラットあたりの単価は落ちますが、産出量が極めて少ないことから、品質が良いものであれば、中にはコロンビア産よりも高値になることがあります。
ここまでエメラルドの産地別買取相場をご紹介しましたが、上記の買取価格はあくまで目安であり、状態によって価格は上下します。エメラルドの詳しい相場や買取情報について詳しく知りたい方は、下記ページを参考にしてみてください。
＞＞エメラルドの詳しい買取情報が気になる方はこちらをチェック！
3 エメラルドを高く売るためにしておく4つのこと
これまでエメラルドの産地ごとの買取相場を紹介して、どんなエメラルドがどれくらいの金額で売却することができるか分かっていただけたと思います。
いざ、売りに出そうとお考えになったとき、どうせなら1円でも高く売りたいと思いませんか。
実は、査定に出す前にちょっとしたことするだけで、査定額を大きく上げることができます。
ここからは、エメラルドを高く売るために知っておきたい4つのコツについて紹介してきます。
3-1 宝石鑑別書があれば持っていく
通常宝石は産地や色、内包物の違いで買取金額が大きく変わるので、鑑別書がないと正確な査定を行うのが非常に困難です。
宝石は数百年単位で形成されるものではなく、数億年という長い期間を経て誕生することから、同じ産地であっても表情がそれぞれ異なります。
なので、宝石買取の場合は鑑別書が非常に重要となってくるのですが、エメラルドは他の宝石に比べると内包物や色合いで産地を特定しやすい宝石なので、鑑別書がなくても大丈夫です。
ただ、買取査定を行う上で鑑別書がないと、産地特定や品質など査定に時間がかかってしまうので、お持ちであれば必ず持っていきましょう。
3-2 汚れはぬるま湯などで落としておく
宝石が皮脂やホコリで汚れていると、色の濃淡や内包物が見えづらくなるため、正しい査定が出来なくなってしまいます。
汚れを落とすだけで査定士からの評価も良くなるので、必ず綺麗にしておきましょう。
方法としては、水もしくはぬるま湯とハンドソープを使い、使わなくなった歯ブラシなどで優しく磨いてください。
たったそれだけでもエメラルドの輝きはかなり増しますので、手間ではありますが洗浄は必ず行いましょう。
洗浄するときの注意点ですが、エメラルドはオイルや樹脂などの含有処理が行われているため、熱湯や強い洗剤を使用した洗浄は絶対にしないでください。
また、急な乾燥もひび割れの原因となってしまうので、柔らかい布で拭き、自然乾燥で乾かしましょう。
3-3 欠けやすいので個包装しておく
エメラルドは硬度が高いのですが、内包物が多い宝石なので、一定方向からの衝撃与えると簡単に割れてしまいます。
また、表面に傷や欠けも発生しやすいので、取り扱いには十分注意してください。
傷がついてしまうと査定額は何十万円と変わってきますので、ご自宅で保管をする際は他のジュエリーと当たらないようにし、持ち運ぶ際は個別に包装するようにしましょう。
3-4 一店舗だけではなく複数店舗に査定してもらう
エメラルドは貴金属やダイヤモンドのように相場がないため、査定する人によって金額が大きく異なります。
例えば、A社では20万円、B社だと30万円というようにお店や査定士よって評価内容や査定の基準が変わってきます。なので、最低でも3社以上は査定に出してみるといいでしょう。
その際に、見積書を発行してくれるか聞いてみましょう。
すぐに発行してくれるところは良いお店、発行することに対して嫌そうな顔や見積書を頑なに作ってくれないところに良い金額は期待できません。
4 エメラルドを有効的に売却する3つの方法
最近ではフリマアプリやネットオークションなど、個人間で品物を売り買いできる時代となりました。そのため、エメラルドなどの宝石も自分で値段をつけて売ることが可能です。
しかし、スマホの画面越しでは色味や品質の確認はとれませんし、エメラルドの鑑別書がついていてもグレードの表記はありません。そのため、宝石をネットで売るのは非常に困難です。
それでは、どんなところで売るのが一番いいのでしょうか？
ここからは、エメラルドを売る時に知っておきたい3つの売却方法についてご紹介していきます。
4-1 宝石買取専門店に持っていく
「大切なエメラルドを郵送するのに抵抗がある」「査定士の顔を見て売りたい」「すぐにでも現金に変換したい」とお考えであれば、宝石専門店の店頭買取がおすすめです。
店頭で査定を行うのであれば、査定金額の他にも宝石業界の裏事情やブランドの豆知識など、興味深い話を聞くこともできます。
お店によって駐車場代やタクシー代を負担してくれるところもあるので、来店前に該当のサービスがあるのか確認しておきましょう。
4-2 宅配買取サービスはどこのお住まいでも利用可能
宝石買取の専門店に持っていくのもいいのですが、高く買い取ってもらいたいのであれば、競合他社が集まる都心部で営業しているお店に行くのがベスト。
ただ、都心まで行くのが大変な方や量が多くて持ってくのが困難であれば、宅配買取サービスを活用してみましょう。
各社それぞれの宅配買取サービスを実施していて、もちろん当社が運営している「ブラリバ」でも実施しています。
ご自宅から郵送で宝石やブランド品などを送っていただき、お店に来店することなく店頭同様に査定から買取まで行えます。もちろん配送料は一切かかりません。
ご依頼を頂ければ配送に必要な箱や緩衝材、発送伝票などを一式お送りしています。お住いの場所に関わらずお手持ちのエメラルドを売却することができます。
4-3 持ち運びが大変な場合は出張買取サービスもおすすめ
宝石やブランド品を持っていきたいけど量が多すぎて大変な場合や、どうしても査定士の顔を見ないと不安な方は、出張買取サービスがおすすめです。
家から出ることなく、こちらも店頭同様の査定額で売却することができます。
ただし、離島や一部地域ではお伺いできないこともあるので、出張買取の対応が可能か確認しておきましょう。
5 宝石を高く買い取ってくれるお店の特徴3選
ここまでエメラルドを高く売るコツから売却方法までお伝えしてきましたが、最後は高額買取を期待できるお店選びのポイントを紹介していきます。
高く売るためにはこの章が最も重要ですので、ぜひご参照ください。
5-1 宝石に関する資格を持つ宝石鑑定士が在籍している
エメラルドは高値で売ることができるので、町のリサイクルショップでも宝石の買取は行ってくれます。
ただ前述でもご紹介したとおり、プロの査定士でも色や品質の見極めが困難な為、査定の知識がなければ石に値段がつかず、土台の地金部分だけの金額を提示されてしまいます。
なので宝石の価値を把握していて「GraduateGemologist」や英国宝石学協会が認定している「FGA」といった宝石学会が認定した資格を取得している査定士が在籍する買取店がおすすめです。
これらの資格を取得するためには長い期間の受講と、200万円程の多額な費用が必要なので、お店に有資格者が在籍しているということは、それだけ買取に自信がある証拠にも繋がります。
有資格者が在籍しているか、あらかじめホームページで確認してから査定をお願いするようにしましょう。
5-2 ブランド料とデザイン料を査定金額に入れてくれる
貴金属買取専門店や小さなお店であれば、基本的に宝石と地金部分を分けてそれぞれの価格で査定を行います。そのため、貴金属金額だけしか査定されず、かなり低い査定額を提示される場合があります。
ですが、宝石の買取専門店であれば、凝ったデザインのジュエリーを査定する際にデザイン料も考慮してくれます。デザイン料をプラスすることができるということは、そのジュエリーに対しての知見があるということと国内外に多くの取引先がある証拠です。
そういったお店は、宝石はもちろんブランドバッグや時計も査定額が高い傾向にあります。
良質なお店の見分け方は、お店のホームページに掲載されている過去の買取実績を見てみましょう。ホームページを見ることで、お店の特徴も掴めて自分の宝石査定を任せることができるのか判断することができます。
5-3 貴金属の買取価格を公表している
エメラルドを高く買い取ってくれるお店を選ぶのは大事ですが、それを支える金やプラチナの値段もしっかりとつけてくれてくれるところを選びましょう。
金やプラチナは、どこのお店に持って行ったとしてもネットで公表されている価格情報で買ってくれるわけではありません。
名の知れていないお店や、フランチャイズ展開を行っている買取店はほぼすべてといっていいほど手数料が取られたり重さをごまかしたりと、あなたから利益を取ろうしてきます。
エメラルドの土台部分も高く買取ってもらうためには、貴金属の買取価格を毎日更新しているお店を選びましょう。
宝石や貴金属を高値で買取ってくれるお店のホームページには、必ず掲載されています。なので、査定をお願いする前に確認しておきましょう。
また、事前にジュエリーの重さや価格はある程度頭に入れておくことで、安く買い叩かれてしまうのを防ぐことができます。
宝石を除いた地金部分の計算方法は下記です。
[計算方法]
全体の重さ－（カラット数×0.2）
[例]
重さ：5.0g
カラット：1.5ct
5.0全体の重さ－（1.5カラット数×0.2）＝4.7g（純粋な地金の重さ）
大きな宝石だから、重さは半分くらいあるのかなと思っていても、実は以外と宝石自体には重さがありませんので、よければ参考にしてみてください。
6 エメラルドを高く売るには産地や色が重要！
ここまで、高値で売れるエメラルドの特徴や買取相場、売却のコツなどをご紹介しました。
今回ご紹介した高値になるエメラルドの特徴を簡単にまとめると
- 色が濃く不純物が少ない物
- コロンビア産
- エメラルドカット
- 傷や欠けがないもの
売る前には汚れを落として傷がつかないように個別で包装をし、複数のお店に査定に出しましょう。昔に比べるとエメラルドは希少性が高まり相場も高くなっています。
もしも売却を検討しているのであれば、ブラリバまでお気軽にお問い合わせください。
